企業|2024年4月25日掲載

新製品インプラントシステム「DS PrimeTaper(プライムテーパー)」の発売を記念して開催される

デンツプライシロナサミット開催

デンツプライシロナサミット開催

 さる4月21日(日)、ベルサール汐留(東京都)において、新製品インプラントシステム「DS PrimeTaper(プライムテーパー)」の発売を記念してデンツプライシロナサミット(デンツプライシロナ株式会社主催)が開催され、約330名の参加者を参集した。

 佐伯広幸氏(デンツプライシロナ代表取締役社長)による開会の挨拶の後、澤瀬 隆氏(長崎大)を座長に迎え、Dr. Marco Toia(イタリア開業)による「デンツプライシロナの新しいインプラント「DS プライムテーパー」の特長」と題した講演が行われた。Dr. Toiaは歯科矯正および口腔外科の専門医でありながら、スウェーデンのマルメ大学にて研究にも従事し、自身の診療所においてもインプラントの臨床研究を行っている。氏は新インプラントシステムについて、3つのテーマ(インプラントデザイン、表面性状、インプラントとアバットメントの接合部)を挙げ、前歯部骨欠損症例や前歯部に軟組織退縮がみられる症例の手術動画を見せながら手技を解説した。また、インプラント症例において、問題となる歯の対顎も確認して咬合に配慮しながら治療を行う必要があると強調した。

 午後には、澤瀬氏を座長として、Dr. Takanari Miyamoto(アメリカ開業)、Dr. Seiko Min(テキサス大・米国)による「海外におけるインプラント治療の実情」と題した講演が行われ、Dr. Miyamotoは北米における歯科治療の進め方やAIによる検査・診断の実情、Dr. Minはインプラント治療における硬・軟組織マネジメントについて最新のエビデンスをふまえながら解説した。午前・午後の演者が登壇したディスカッションでは、AI、デジタルとの付き合い方をおもな議題として進み、今後ロボットによってインプラント埋入が行われる時代は来るかもしれないが、それに頼りきりになるのではなくわれわれ歯科医師は治療に注力していくべきであるとまとめた。

 その後、木原優文氏(九大)を座長に迎え、墨 尚氏(愛知県開業)、神野洋平氏(九大)、竹下賢仁氏(東京都開業)による「テーパー形状およびプログレッシブスレッドインプラントの優位性」の講演が行われた。墨氏はDS PrimeTaperとAstra Tech Implant System EVの使用感の比較、神野氏はDS PrimeTaperの文献的考察、竹下氏はDS PrimeTaperを用いた抜歯即時インプラント埋入の勘所を詳説した。なかでも墨氏は、Astra Tech Implant System EVではすべての症例に合わせられる一方でプロトコルが煩雑化したが、DS PrimeTaperではドリルキットの簡略化が可能で、術者が骨質に対してドリルを選択し、プロトコルを考えながら手術ができるとした。また、神野氏は、DS PrimeTaperの特徴として、速い埋入速度、高いカッティング性能、比較的低いトルクでの埋入、適切な初期固定の獲得、オッセオスピードの表面、低い辺縁骨の変化の6つを挙げた。

 また、もう一方のホールでは、草間幸夫氏(東京都開業)を座長として、中山雪詩氏(佐賀県勤務)、黒嶋伸一郎氏(北大)、谷尾和正氏(大阪府開業)が「DSデジタルソリューションアップデート 新製品のご案内」をテーマに講演。その後、荒井昌海氏(東京都開業)を座長として、安藤壮吾氏(愛知県開業)、橋村吾郎氏、丸尾勝一郎氏(ともに東京都開業)、高垣智博氏(医歯大/朝日大)が「プライムタイム―デンツプライシロナの“プライム”とは―」をテーマに講演を行った。

 講演時には立ち見が出るほどの参加者が詰めかけ、熱気に包まれたまま閉会となった。

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