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乾式電解研磨

【読み】
かんしきでんかいけんま
【英語】
dry electropolishing
【書籍】
QDT 別冊デジタルデンティストリーイヤーブック2024
【ページ】
17

キーワード解説

従来から行われてきた湿式電解研磨は金属の電気分解反応を利用し、イオン溶出させることによって表面の凹凸を滑沢にする技術であるが、金属の溶出量(研磨量)のコントロールが困難なことや電解溶液の廃液の毒性が懸念されていた。その問題の解決策として、電解溶液を必要としない乾式電解研磨が登場した。本法は、電気化学的な原理を利用しながらも、電解溶液の代わりに樹脂メディアを使用し、機械的に研磨する方法である。廃液問題を解決するだけでなく、金属と樹脂の複合材料にも応用可能である。Takeyamaらによると、乾式電解研磨を行った金属積層造形クラスプの表面粗さは、自動研磨機器を利用した方法のなかでもっとも優れた表面性状が認められ、手研磨と同等の鏡面仕上げが可能であることが実証されている。