障がい者に対するインプラント治療
- 【読み】
- しょうがいしゃにたいするいんぷらんとちりょう
- 【英語】
- dental implant treatment for disabled patient
- 【書籍】
- Quintessence DENTAL Implantology 2024年No.6
- 【ページ】
- 93
キーワード解説
近年の障がい者とインプラント治療に関する臨床研究では、健常者と同等に高いインプラントの残存率がある一方、口腔衛生状態が不良であったり、顎の不随意運動や痙縮などにより過荷重がかかることで失敗するケースが報告されている。そのため、障がい者に対するインプラント治療においては、外科治療前の徹底した歯周基本治療とその後のSPT(歯周病安定期治療)が重要である。治療時のポイントとしては、簡潔な表現を用いてゆっくりと話したり、視覚的な材料を用いて説明するなどのラポール形成や、疼痛管理などが挙げられる。
また、患者やその家族のライフステージに配慮した治療計画の立案が求められる。今後歯科医院に通院できなくなったとしても、家族や介護者および訪問診療を行う歯科医師、歯科衛生士が口腔衛生管理を行いやすい補綴設計を行う必要がある。