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糖尿病の合併症

【読み】
とうにょうびょうのがっぺいしょう
【英語】
complications-of-diabetes
【書籍】
Quintessence DENTAL Implantology 2024年No.6
【ページ】
107

キーワード解説

「急性合併症」と「慢性合併症」に分類される。
急性合併症は、血糖値が急激に高くなる「糖尿病性ケトアシドーシス」および「高血糖高浸透圧症候群」と、異常に低くなる「低血糖性昏睡」に分かれる。いずれも意識障害をきたすため、速やかな対応が必要である。とくに、糖のみをエネルギー源とする脳は低血糖によって大きなダメージを受けるため、糖尿病患者が気分不快を訴えた場合はまず低血糖を疑い、甘いものを摂取させる。意識が消失して経口摂取ができない場合は、歯肉に砂糖をすり込んでもよいといわれている。最近の調査では、薬物治療を受けている患者で、低血糖を経験したことのある者の割合が高いこともわかっている。
慢性合併症には、「三大合併症(腎症、網膜症、神経障害)」と「大血管の動脈硬化」が含まれる。インプラント治療に際しては、虚血性心疾患や脳血管障害の原因となる大血管の動脈硬化の合併が問題となる。