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遊離歯肉移植片のサイズ

【読み】
ゆうりしにくいしょくへんのさいず
【英語】
size of free gingival graft
【書籍】
Quintessence DENTAL Implantology 2025年No.1
【ページ】
130

キーワード解説

天然歯/インプラント周囲に角化粘膜を獲得する手法で、口蓋から遊離歯肉移植片を採取し、移植床に固定する「FGG(Free Gingival Graft:遊離歯肉移植術)」があるが、採取移植片のサイズを小さくして侵襲を減らす取り組みが以前より行われている。
インプラント治療においては、2枚の移植片を歯冠側・根尖側に離して設置し、骨膜が露出した領域は二次治癒により角化粘膜を獲得するようにした手法「ストリップジンジバルグラフト」や、移植片に切れ込みを入れて引き伸ばすアコーディオンテクニックの改良版の手法として、移植片に切開を加えメッシュ状に広げる「エキスパンドメッシュグラフト」により、近遠心的に幅の広い角化粘膜を獲得できたという報告もある。ただし、アコーディオンテクニックに関しては従来のFGGとの効果を比較したランダム化比較試験が行われており、水平的には40%小さな移植片で対応できるものの、術後の垂直的な収縮量が有意に大きくなるという結果になったことから、移植片の採取サイズに関しては患者ごとによく検討すべきである。