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口唇

【読み】
こうしん
【英語】
Lips
【書籍】
リップス
【ページ】
2、20、27

キーワード解説

 口唇は顔面の下部前方に形成される軟組織のひだで、口腔内を外界から遮断する。口唇は本来可動性があり、頬(頬骨)とともに口の前庭(口腔前庭)を形成する。
口唇の機能としては、食事の際、食物をつかんで口腔内に運ぶことができる。口唇を閉じると気密性が高まり、食物と唾液が口腔内に保持され、不要な異物が入り込むのを防ぐ。この気密性は、食物を吸引して摂取するときにも重要である。さらに口唇の閉じ方と形は食事以外でも、話す・歌う・口笛を吹く、または管楽器を演奏して音を出すなどの際にも重要な役割を果たす。
機能面以外では、時代や文化に関係なく、口唇は顔貌のなかにあって美しさの特徴として重要な役割をも果たしている。ふっくらとして可動性があり、潤いのある赤い口唇は、若々しさ、健康的、官能的、そしてそれにともなう性的な魅力がある。口唇の形の変化は、視覚的に識別可能な表情として認知される。