歯のフッ素症
- 【読み】
- はのふっそしょう
- 【英語】
- dental fluorosis
- 【書籍】
- ザ・クインテッセンス 2025年2月号
- 【ページ】
- 69
キーワード解説
歯の発生段階にフッ化物を摂取することによってホワイトスポットを生じる。罹患歯は斑状歯とよばれる。全顎的に広範囲の歯面に、左右対称に発生するとされている。
石灰化の時期までの摂取が影響するとされ、基本的には4歳頃まで、病理学的には最大8歳頃までのフッ化物の摂取が影響するとされる。また、乳歯には発生しないとされている。
歯のフッ素症のホワイトスポットは、とくに軽症の場合、“diffused opacity”と表現される、境界不明瞭で、まだらな白濁を呈する。また、歯の発生段階の異常であるため周波条に沿って出現することと、切縁や隅角、咬頭に雪を被ったような「snowcapping」とよばれる特徴的な所見を呈する。さらに重症になると、「pit」とよばれる微小な実質欠損をともなうようになる。