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バッカルプレートオーバーグラフト(BPOG)

【読み】
ばっかるぷれーとおーばーぐらふと
【英語】
Buccal Plate Over Graft
【書籍】
外科術式とlongevityから再考するインプラント周囲組織マネジメント
【ページ】
48

キーワード解説

Brugnamiらが提唱する、オーバーグラフトを用いて唇舌的な顎堤幅を維持するBBP(Buccal Bone Plate Preservation)とARP(Alveolar Ridge Preservation)を組み合わせた新しい顎堤保存方法。抜歯後、エンベロープを形成して吸収性メンブレンを設置し、その内側に骨補填材を充填する。BBPとの大きな違いは、裂開を起こしている唇側骨であってもBBPと同様の効果が得られる点である。
利点としては、(1)低侵襲(フラップを翻転しないため術後の疼痛、腫脹が少ない)、(2)顎堤幅の維持・増加、(3)術前の歯肉辺縁形態の維持が挙げられる。インプラントの埋入時期は、BPOG後の待時埋入であるため、術後のインプラント周囲組織が安定しやすい。また、術前の歯肉辺縁形態が維持されるため、待時埋入でありながら即時埋入の審美性をあわせもった新しい治療法であり、薄いフェノタイプを有する患者の審美領域において本領を発揮すると考えられる。