目次
第1章 日本の歯科医療のパラダイムシフト
1 日本の近代歯科は米国発の歯科3大発明から始まった
2 1970年代と1980年代:「北米型修復歯科」の時代
1950~60年代の歯科の3大発明/長期経過から見た補綴の反省点
3 1990年代:「パラダイムシフト」のための揺籃の時代
4 2000年代:「北欧型予防歯科」の時代
北欧型予防歯科モデル/咬合病と審美病/歯周医学と遺伝子情報にもとづく歯科医療
5 選ばれる歯科医院へ
患者は今、何を求めているのか/受診率のリサーチ結果から見えてきた歯科治療に対する患者の意識とこれからの歯科医院のあり方/受診するか、受診しないか:その決定要因とは?/性別・職業別・年齢別と受診率との関連性/森本の健康指標と受診率/リサーチを分析した結果、患者は10グループに分類できた/受診率を向上させるために
6 修復歯科と予防歯科の経営的両立をはかる
診療所の規模から見ると…/患者層を分類すると…/歯科治療費に関する課題
7 日本の歯科界に必要な変革とは
第2章 これからは日本型予防歯科が主流となる
1 歯科医療従事者と患者、それぞれの意識が変化している
予防歯科の到来で日本の歯科医療は大きく変わる/歯周治療の対象が拡大している/2000年代以降の患者サイドの変化を見ると……
2 日本型予防歯科に求められるもの
DMFT指数から日本の現状を見ると/修復と予防のトータルケアが現実路線!
3 日本型予防歯科を導入するための留意点
「地方だから……(自由診療では無理)」は大きな誤解!/自由診療のPMTCは導入直後から適正な料金で始めよう/自由診療のPMTCのコンサルテーション法/実際の症例では……/実際の症例が教えてくれること
第3章 予防歯科の具体的な導入と実践方法
1 予防歯科導入はまず自院を分析することから
患者さんのターゲットを絞る/自由診療の予防メインテナンスを避けたほうがいい患者さん
2 予防歯科の具体的な実践方法
3 予防歯科導入後の理想的なスケジュール
4 歯科衛生士に求められるスキルと歯科医院のシステム化
技術力:医院全体のスキルアップを/知識:歯科疾患だけではなく全身疾患についても/メインテナンスに関する用語を院内で統一する/ホスピタリティあふれる接遇力が患者さんの心をつかむ/予防歯科の導入で、歯科衛生士のモチベーションが高まる
第4章 予防歯科にはこんなオプションがある
1 予防歯科の主役はPMTC
PMTCは「快適さ」「心地よさ」を提供してくれる/PMTCとスケーリング、ここが違う/PMTCを自由診療で行うワケ/一般診療と差別化をはかる"予防専用的"個室のすすめ/症例に応じてPMTCの器具や手順を使い分けよう/いしかわ歯科医院で使っている器具・製品/自由診療のPMTCで患者さんを感動させるための秘訣/PMTC(自由診療)を避けたほうがいい患者さん
2 唾液検査は、患者の口腔内の情報の宝庫!
唾液検査はどんなときに必要?/唾液検査を行う際に注意すべきことは……/検査結果を患者さんへフィードバックする大切さ/[資料 ] 歯の健康検査報告書の解説見本
3 3DSはPMTCとのコンビネーションが必須
4 う蝕予防にはフッ素が効果的!
5 2次予防・3次予防から1次予防へ 小児への取り組み
第5章 予防処置としてのインプラントとインプラント補綴後のメインテナンス
1 予防処置としてのインプラント 口腔機能を保護する
2 インプラント補綴後のメインテナンス方法
メインテナンスは3つの方法からなる/スタンダードなメインテナンス期間とその流れ/インプラントのプロービングを行う際の留意点/資料としての口腔内写真はきわめて重要!
第6章 予防歯科実践に役立つコミュニケーション技法
1 NBMの導入が患者さんとの関係をスムーズにする
NBMとEBMは"車の両輪"/NBMを生かした効果的な対応を
2 デンタルコミュニケーションが来院の動機づけとなる
デンタルコミュニケーションは信頼関係構築のための有効なツールである/コミュニケーションに必要な3大スキル
3 医療者と患者とのコミュニケーションギャップを埋める
レベル・ベクトル分析
そもそも医療者と患者に認識のズレはなぜ起きる?/コミュニケーションギャップの実際/コミュニケーションギャップを理解した診療のすすめ方/GROWモデルによるオーダーメイドのメインテナンス計画を立てる