大学|2021年5月1日掲載
東京医科歯科大学
コロナ禍で収入が減少した人は歯の痛みが1.4倍多い
本研究は、2020 年8 〜9 月に日本全国の15-79 歳男女を対象として実施された大規模なインターネット調査「JACSIS(Japan COVID-19 and Society Internet Survey)研究」の回答者25,482 名のデータを分析。新型コロナウイルスの影響による社会経済状況の悪化と歯の痛みの関連では、世帯収入が減少した人は1.42倍、仕事が減少した人は1.58倍、失業した人は2.17倍、歯の痛みが多かった。世帯収入の減少と歯の痛みの関連では、精神的ストレス(21.3%)、歯科受診の延期(12.4%)、歯磨きの減少(1.5%)、間食の増加(9.3%)、となり、精神的ストレスが主な中間因子となった。
経済的影響に対する政策が、歯科疾患の悪化を回避することにつながる可能性があると期待される。