目次
◆特別シリーズ:研修歯科医は何を学ぶか◆
3.応急処置
応急処置-協力型臨床研修施設におけるプログラムの提示-
秋山仁志
新歯科医師臨床研修制度では、基本習熟コース、基本習得コースにおいて、各ユニットの一般目標、行動目標を設定し、目標達成に必要な方略、評価方法を構築する必要がある。協力型臨床研修施設における研修プログラムにおいて、基本習熟コースの「応急処置」に関する行動目標・方略・評価方法の提示を行う。
◆特別シリーズ:研修歯科医は何を学ぶか◆
4.医療面接
医療面接-「薬としての医者」-
一戸達也
歯科医師臨床研修の必修化に際し、医療面接は基本習熟コースの研修項目に挙げられている。提示された到達目標に基づき、研修歯科医は何を身につければよいのか? そのために何をしなければならないのか? 指導歯科医は医療面接研修の支援のために何をすればよいのか? 本稿では、医療面接研修の目標・方略・評価について考察した。
◆特別シリーズ:研修歯科医は何を学ぶか◆
5.歯科診療所における実施例
実施例-歯科診療所の場合-
鴨志田義功
新歯科医院臨床研修制度では、協力型施設である歯科診療所の役割が拡大された。複合研修施設群における歯科診療の役割について考えてみた。診療所における臨床研修の特徴について考察し、到着目標に提示されている「医療管理」「地域医療」のユニットについて実例を挙げて検討を行った。
◆シリーズ:摂食・嚥下◆
2.診査・検査
摂食・嚥下障害に対するビデオエックス線造影検査(Videofluorography)について
寺本浩平/齋藤仁子/人見涼露/岩上朋代/辻村恭憲/中川量晴/溝口尚子/植田耕一郎
歯科界における摂食・嚥下障害患者に対する診査・診断法は、未だ確立されていないのが現状である。そこで本稿では、摂食・嚥下障害に対する装置診断法としてもっとも標準的とされている、嚥下造影検査法を用いて、摂食・嚥下機能分類の5期に対する検証を試みた。
◆シリーズ:専門的口腔ケアと全身とのかかわり◆
1.病院歯科における口腔ケアの取り組み
周術期における口腔ケアと病院歯科の役割
田中義弘/山田祐敬/寶田 博
慢性期病院やその他の老健施設における口腔ケアの効果についてはよく知られている。一般病院で歯科を併設している急性期病院における入院患者について、口腔ケアに関するアンケート調査を実施し、周術期における口腔ケアの効果について考察した。
障害者に対する治療
障害児の摂食・嚥下リハビリテーション、閉塞性呼吸障害、非侵襲性人工呼吸療法への新たな歯科的対応
尾本和彦
障害児への従来とは異なる歯科的な対応として、摂食・嚥下障害へのリハビリテーションや閉塞性呼吸障害を改善するための口腔内装置の応用、そして筋疾患患者への非侵襲性人工呼吸療法に用いる鼻マスクやマウスピースの試作について紹介した。
筋と咀嚼
表情筋は咀嚼にいかにかかわるか
田松裕一/岩井治樹/島田和幸
咀嚼運動は咀嚼筋や舌骨筋によって行われる顎骨の運動と共に、表情筋による頬と口唇の運動、舌筋による舌の運動、口蓋筋による軟口蓋の運動が絶妙に協調し合うことによって成立する。本稿では表情筋に着目して、解剖学的な特徴とこれらの筋が歯科領域に関係の深い咀嚼運動にどのような役割を果たしているかを解説する。
高齢者介護績
誤嚥性肺炎と口腔細菌
石原和幸
高齢者では、肺炎による死亡率が非常に高く、その主要な原因として口腔細菌の誤嚥がある。誤嚥性肺炎の予防には、嚥下反射の改善、誤嚥される唾液中細菌数の減少および唾液中からの潜在的肺炎病原体除去が必要である。最近の解析は、口腔ケアが唾液中細菌の減少および潜在性肺炎起炎菌の減少を促し誤嚥性肺炎の予防に有効であることを明らかにしている。
インプラント
ブローネマルクインプラントの1回法埋入術式に関する臨床的考察-1回法と2回法の比較検討-
尾関雅彦
インプラント治療における1回法インプラントと2回法インプラントは、従来よりそれぞれの優劣があげられているにもかかわらず、実証した研究報告は少ない。本研究では、ブローネマルクインプラントを治験的に1回法埋入術式で行い、その短期的ならびに長期的な予後経過を観察して、2回法埋入術式と2回法埋入術式との優劣を比較検討している。
翻訳論文
■β三リン酸カルシウムコロイドはコラーゲン複合体の合成を促進する
柴田 陽/山本寛樹/宮崎 隆
■全身麻酔合併症
ダントロレンで治療した術後高熱
稲田裕仁
Topics
■術野の拡大
歯科用ルーペを用いた拡大視野下の歯科臨床
宮崎真至
■アンチエイジング
歯科におけるアンチエイジング医学の実践
斎藤一郎
用語解説
■麻酔:SGB(星状神経節ブロック)
住友雅人