社会|2024年10月28日掲載

「口腔から全身の健康づくりを目指して」をメインテーマに

第88回全国学校歯科保健研究大会開催

第88回全国学校歯科保健研究大会開催

 さる10月17日(木)、第88回全国学校歯科保健研究大会(渋谷昌史大会実行委員会会長)が出島メッセ長崎(長崎県)の現地およびWeb配信(メタバース配信)のハイブリッド形式にて開催され、あわせて約950名が参加した。

 開催に先立ち、参加者への歓迎アトラクションとして、今年の「全国高校ダンスドリル選手権」HIPHOP女子部門Medium編成にて優勝した長崎女子商業高等学校ダンス部によるパフォーマンスが披露された。

 特別講演では「夢持ち続け日々精進」の題で、長崎県出身で、株式会社ジャパネットたかた創業者の髙田 明氏(株式会社A and Live代表取締役)が登壇し、自身のこれまでのビジネス経験をもとに、「ものに価値を与える」重要性を語った。氏は「伝えた“つもり”になっていないか」と繰り返し問いかけ、過去にとらわれず、未来のことばかりを考えず、「今」を考えながら“伝え続けること”がビジネスにおいて大事だと語った。

 シンポジウム「学校歯科健康診断の未来図~学校歯科健康診断におけるDXの可能性~」では、座長に山田 尚氏(日本学校歯科医会副会長)を迎え、水谷成彦氏(同会常務理事)の基調講演に続き、末瀬一彦氏(日本デジタル歯科学会理事長)、野﨑一徳氏(阪大歯学部附属病院口腔医療情報部部長)、木下淳博氏(東京科学大データサイエンス・AI全学教育機構教授)の3名のシンポジストによる講演が行われた。

 学校歯科健康診断において、診断結果の電子化を推進する一方、診断結果の質を担保する必要があることを課題としたうえで、口腔内スキャナーなどの活用が紹介された。さらに、情報の集積・分析においてもICTやAIを活用することで効率的・効果的に行えると示唆。また、木下氏からは、大学ではすでにプログラミングの講義があるなど、DXがより身近なものになってきていることが紹介された。実際の現場での使用となると、資金調達など課題は多くありながらも、これからの可能性を考えられるプログラムとなった。

 上記講演ならびに事前収録された領域別研究協議会、ポスター展示は、2024年11月30日までアーカイブにて閲覧することができる。

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