社会|2023年9月2日掲載
第39回地域歯科保健研究会
「地域歯科保健医療の提供体制」をテーマに開催
なかでも注目となった持ち寄り企画「厚木ワークショップ解散式」では、石井拓男氏(東京歯科大学)、北原 稔氏(神奈川県)、矢澤正人氏(日本在宅ケアアライアンス)が、8020運動誕生の背景、本研究会が果たした役割を述べた。今でこそ、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という標語は広く定着し、8020達成者率は51.6%(令和4年歯科疾患実態調査より)にのぼるが、当時(1980年代)の歯科医療は母子保健が中心で、「歯を残す」といった概念や成人の歯科健診(予防)に関しての議論はほとんどされていなかった。高齢化社会に対応すべく議論が重ねられ、8020運動の起源となったのが本研究会の「厚木ワークショップ」(1987年開催)であった。
講演後には石井氏、北原氏、矢澤氏の他、厚木ワークショップ参加者らも登壇(大西宏昭氏、白田千代子氏、木内 緑氏、後藤真人氏、村居正雄氏、小泉信雄氏、鈴木恵三氏、新庄文明氏)。それぞれが当時のことを振り返り、今後の地域歯科保健を担う若手に熱いエールを送った。