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学会|2025年4月28日掲載

「天然歯とインプラントの共存」をテーマに

日本臨床歯周病学会関東支部、第99回教育研修会・第43回歯科衛生士セミナー合同研修会を開催

日本臨床歯周病学会関東支部、第99回教育研修会・第43回歯科衛生士セミナー合同研修会を開催

 さる4月27日(日)、浅草橋ヒューリックホール(東京都)において、日本臨床歯周病学会関東支部第99回教育研修会・第43回歯科衛生士セミナー合同研修会(雨宮 啓支部長)が開催され、現地には約300名が参加し、盛会となった。

 今回の教育研修会では、新支部長となった雨宮氏の下、5名の歯科医師による会員発表に加え、「天然歯とインプラントの共存」をテーマとした文献委員発表、特別講演が行われた。

 午前の会員発表では、廣野大司氏(東京都開業)、村尾健斗氏(東京都勤務)、池田洋之氏(静岡県開業)、吉武 秀氏(神奈川県勤務)、渡邉泰斗氏(日本大学)が、歯周組織再生療法や根面被覆術を用いて治療を行った症例について発表を行った。なかでも渡邉氏は、Cairoの分類におけるRecession Type3の歯肉退縮を呈した下顎前歯部に対し、CTGウォールテクニックを応用した“m-CTGウォールテクニック”を適応した症例を供覧した。

 午後には、工藤 求氏(東京都開業)を委員長とする文献委員による発表、ディスカッションや学生プログラムの後、瀧野裕行氏(京都府開業)が「天然歯とインプラント“共存”のためのマネジメント」、白鳥清人氏(静岡県開業)が「インプラント治療の長期予後のための治療戦略―機能と審美の調和―」と題し、特別講演を行った。

 まず瀧野氏は、インプラントと天然歯の共存に必要な要素を複数列挙した後、各要素について詳細に解説した。さらに、多数の症例を供覧したうえで「若い歯科医師にはできるだけ歯を保存する治療を行ってほしい」と締めくくった。次に白鳥氏は「インプラント周囲炎にならないためにはどうする?」という疑問を最初に提示したうえで、症例を交えながらアバットメントや上部構造の選択基準を提示した。なかでも、上部構造は「くびれ」が大切だとし、立ち上がりと硬・軟組織との調和が重要になると述べた。なお、各特別講演の最後には検討用の症例が供覧され、瀧野、白鳥両氏が互いの症例についてディスカッションを行った。

 講演後には、新たな試みとして情報交換会が隣接する会場にて行われ、盛会裏に幕を閉じた。

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