2022年4月23日掲載
「口腔の健康から始まる全身の健康」をテーマに
日本顕微鏡歯科学会、第18回学術大会・総会をハイブリッドで開催

初日はまず開会式が行われ、会長の北村和夫氏(日歯大)、実行委員長の内堀聡史氏(日大松戸歯学部)がそれぞれ挨拶の辞を述べた。つづいて、鈴木真名氏(東京都開業)、三橋 晃氏(神奈川県開業)の座長のもと、大会長の小林 平氏(日大松戸歯学部)による基調講演「顕微鏡を応用した精密歯科治療は口腔の健康を守り全身の健康につながる」が行われた。氏が所属する日本大学松戸歯学部付属病院マイクロスコープ特診外来を紹介するとともに、補綴治療におけるマイクロスコープの有用性、具体的には、咬合のチェック、歯肉圧排、支台歯形成、印象採得、クラウンの適合チェック、義歯調整など、さまざまな場面での活用法について症例とともに解説した。
シンポジウム「口腔の健康から始まる全身の健康」では、辻本恭久氏(日大松戸歯学部)、北村氏の座長のもと、内藤裕二氏(京都府立医科大)による「腸内細菌叢と生物学的年齢」、落合邦康氏(日大名誉教授)による「ここまでわかった口腔感染症と全身疾患の関係」の講演がそれぞれ行われた。講演後の質疑応答では、場内の参加者らと活発な議論が交わされた。
2日目の衛生士シンポジウム「良く視てよく考える歯周ケア」では、櫻井善明氏(東京都開業)、高橋慶壮氏(奥羽大)の座長のもと、黒川 綾氏(歯科衛生士、東北大)、高橋規子氏(歯科衛生士、高田歯科)、小宮純子氏(歯科衛生士、うめむら歯科)がそれぞれ講演。患者さんのモチベーションを向上・維持するためのポイントのほか、患者さんの全身の健康を意識したアプローチの重要性などが解説された。