2023年12月16日掲載
宗像源博氏が歯科衛生士の臨床の疑問をていねいに解説
(株)COCO DentMedical、オンラインセミナーを開催
本セミナー第1回目(2023年11月25日開催)で宗像氏は、必ずしもインプラント周囲炎はプラークコントロール不足によるものとは限らず、生物学的幅径の侵害によるものも少なくないことを科学的根拠および多数の臨床ケースを交えて解説。その解説を聞いた受講者から臨床の疑問を募ったところ、「インプラント周囲炎になった際どう対応するのか」「なぜ歯槽骨の吸収は頬側から起こるのか」「上部構造は滅菌すべきか」「インプラント周囲炎で外科的対応をする基準は?」「ティッシュレベル、ボーンレベルどちらがよいのか?」などの質問が寄せられ、1つひとつていねいに答えた。
特に「天然歯とインプラントの炎症反応の違いは?」という質問に対しては、歯槽骨とインプラントは接触しているため細菌が直接骨内に侵入することから、インプラント周囲粘膜炎からインプラント周囲炎に移行するスピードが速いこと、プロービングで炎症を判断するのではなく、インプラント周囲の骨吸収のスピードを重視すべきなど、天然歯との違いを取り上げながら詳説した。またインプラント周囲の角化歯肉や付着なども歯周組織とは大きく異なるため、対応時には注意すべきとした。