学会|2024年7月23日掲載

「歯内療法の革新と未来」をテーマに

第45回日本歯内療法学会学術大会が開催

第45回日本歯内療法学会学術大会が開催

 さる7月20日(土)、21日(日)の両日、千里ライフサイエンスセンター(大阪府)において、第45回日本歯内療法学会学術大会(林 美加子大会長、柴 秀樹理事長)が「歯内療法の革新と未来」をテーマに開催され、盛会となった。

 初日はまず、大会長の林氏(阪大)、理事長の柴氏(広大)がそれぞれ開会の挨拶に立ち、その後、2日間にわたり、特別講演、シンポジウム、一般口演、ポスター発表、テーブルクリニックなど多数のプログラムが行われた。

 特別講演では、海外よりHal Duncan氏(アイルランド・ダブリン大学)を招聘。「歯髄保存療法のイノベーション:最新のコンセプト、研究の発展、臨床への推奨」と題し、歯髄保存に関する最新の科学的・臨床的根拠をはじめ、歯髄保存療法に関する氏の研究や今後の展望を語った。

 シンポジウム1「これからの歯髄保護」では、松﨑英津子氏(福歯大)、澤田則宏氏(東京都開業)の両氏をオーガナイザーに、大島勇人氏(新潟大)、田中利典氏(東京都勤務)、辺見浩一氏(東京都開業)がそれぞれ講演。なかでも辺見氏は、「歯髄保存治療の臨床の実際とこれからの課題」と題し、深在性う蝕の歯髄保存治療における氏の考えを述べるとともに、臨床における実際のアプローチについて動画を用いて解説した。

 日本歯内療法学会と日本歯科保存学会が協働でまとめた「歯髄保護の診療ガイドライン」が先日発表された背景もあり、歯髄保護の重要性、ならびに人生100年時代における歯内療法について熱い議論が交わされた2日間となった。なお、次回の学術大会は、きたる2025年7月19日(土)、20日(日)の両日、増田宜子大会長(松本歯科大)のもと、松本歯科大学を会場に開催予定となっている。

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