政治|2025年1月24日掲載

サイバーセキュリティ強化とリスク管理について回答

日歯、定例会見を開催

日歯、定例会見を開催

 さる1月23日(木)、歯科医師会館において日本歯科医師会(以下、日歯、高橋英登会長)による定例記者会見が開催された。

 冒頭、高橋会長の挨拶の後、末瀨一彦常務理事より、3月30日に歯科医師会館にて全国歯科大学・歯学部を対象とする若手歯科医師臨床症例発表会開催とその概要が説明された。本症例発表会は、大学に在籍している若手歯科医師に専門的な知識と技術を共有することで臨床意欲の向上につなげるとともに、日歯と大学との連携強化および日歯の活動について理解を深めていただくことを目的とした取り組みとのこと。発表形式は、プレゼンテーション10分、質疑応答5分の口演発表であり、優秀発表者には表彰が行われる。

 次に、記者団からの事前質問「歯科界におけるサイバーテロ被害や日歯での対策における議論の有無」について小野寺哲夫常務理事と伊藤智加常務理事より回答がなされた。まず小野寺氏は、医療DXの推進とともに患者情報の流出防止に対する意識改革やシステム整備も同時に行っていく必要性について言及。そのうえで、厚労省より提示されている医療機関におけるサイバーセキュリティ対策チェックリストなどをふまえ、システムベンダーとの連携および委員会での検討、情報収集・提供に努めている旨が述べられた。そして伊藤氏からは、日歯の取り組みとしてセキュリティソフトのインストールや定期的な注意喚起を行うとともに、被害者だけでなく加害者にもなりえることからリスク管理としてサイバーリスク保険に加入していることが説明された。

 その他、林 正純副会長より中医協の資料をもとに令和7年度薬価改定について歯科に関連する項目の見直し案が共有された。特に、期中の改定については歯科衛生士ならびに歯科技工士の人材確保・定着および他業種への流出防止の観点からも2職種にかかわる項目の点数引き上げが検討されていることが報告された。

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