2016年11月1日掲載
「歯科医学・歯科医療から国民生活を考える」をテーマに
(一社)日本私立歯科大学協会、第6回歯科プレスセミナーを開催
会場ではまず井出会長による開会挨拶の後、本協会副会長専務理事の安井利一氏が協会の活動内容や、昨今の歯科界の動向などを解説した。つぎに、佐藤和朗氏(岩手医科大教授)が「医歯連携で行う睡眠時無呼吸症候群の治療」と題して登壇。今問題となっている睡眠時無呼吸症候群の実態や合併リスク、実際の治療方法などを多くの資料とともに解説。睡眠時無呼吸症候群の治療は医歯連携が必須であり、これからの歯科は呼吸機能に対しても配慮しなければならないとまとめた。
つづいて、硲 哲崇氏(朝日大教授)が「何を食べたいかを脳はどう決めるか? ―好き嫌いをさせない摂食の脳科学―」と題して登壇。いわゆる"食わず嫌い"は人間だけの現象ではなく、初めて食べるものに対して本能的に警戒する生体の機能であることを、氏らがラットを用いた実験結果とともに解説。そういった摂食行動を制御する脳科学の最前線について紹介した。講演後の質疑応答では、会場から多くの質問が寄せられるなど両氏の講演が関心の高さがうかがえた。