学会|2024年7月9日掲載

初の福岡県開催で約200名の参加者を集めて盛会となる

近未来オステオインプラント学会 第16回学術大会開催

近未来オステオインプラント学会 第16回学術大会開催

 さる7月7日(日)、エルガーラホール大ホール(福岡県)において、近未来オステオインプラント学会 第16回学術大会(水上哲也会長)が、約200名の参加者を集め開催された。

 本会はこれまで東京を中心に学術大会を開催してきたが、16回目となる今大会は初めての福岡県開催となり、福岡支部長兼北九州ブロック長の葛西秀夫氏が大会長を、村川達也氏が実行委員長を、森本昌孝氏(すべて福岡県開業)が副実行委員長を務めた。

 午前は「ブロック代表講演」と題して、国内の各支部から5名の代表者がそれぞれ15分間で発表を行った。第1部で、北海道ブロック代表の中山賢一氏(北海道開業)が「咬合平面の不正と下顎偏位のある患者に咬合再構成を行った症例」、中国四国ブロック代表の中山伸江氏(岡山県開業)が「インプラント咬合高径を回復した1症例」、関西ブロック代表の藤田裕允氏(奈良県開業)が「インプラント周囲に角化粘膜幅増大を行った1症例」と題し、それぞれ講演を行った。

 次いで第2部で、北九州ブロック代表の小林善郎氏(佐賀県開業)が「インプラント治療における軟組織を考える」、南九州ブロック代表の兼島則人氏(沖縄県開業)が「インプラント治療における軟組織を考える」と題し、ブロック代表講演を締めくくった。

 午前最後の海外招待講演では、糸瀬正通名誉会長が座長を務め、Jang Jungrok氏(韓国)が「中等度から重度の歯周病患者に対する低侵襲インプラント治療」、許 根實氏(台湾)が「歯槽堤保存術(ARP:alveolar ridge preservation)A to Z」と題し、アジアのインプラント治療のレベルの高さを示した。

 午後のシンポジウム「ソフトティッシュマネージメント」では、水上会長と吉竹賢祐副会長が座長を務め、鈴木泰二氏(東京都開業)が「Considering soft tissue around implants from the perspective of cleanability」、溝上宗久氏(福岡県開業)が「クレンザビリティの観点から組み立てるインプラント治療」、増田英人氏(大阪府開業)が「インプラント審美における軟組織の力」、金成雅彦氏(山口県開業)が「審美性の獲得とその予知性のために~ソフトティッシュマネージメントのタイミングと治療方法~」と題し、それぞれソフトティッシュマネージメントがもたらす審美性と清掃性の向上について講演を行った。

 いずれの発表も充実した内容であり、本大会は盛況のうちに終了した。次回の第17回学術大会は、2025年7月に沖縄県で開催される予定である。

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