社会|2024年8月13日掲載

岡野修一郎氏、南舘崇夫氏が「THE ALIGNER ORTHO : CASE 5 ~ 重度叢生の小臼歯抜歯症例review~」をテーマにWeb講演

クインテッセンス出版株式会社、第56回WEBINARを開催

クインテッセンス出版株式会社、第56回WEBINARを開催

 さる8月8日(木)、岡野修一郎氏(歯科医師、Aligner Studio)、南舘崇夫氏(福岡県開業)によるWEBINAR #56「THE ALIGNER ORTHO : CASE 5 ~ 重度叢生の小臼歯抜歯症例review~」(クインテッセンス出版主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。本講演は、岡野氏、南舘氏の書籍『THE ALIGNER ORTHO アライナー矯正治療の最適解 ALIGNER RADIO BOOK』の内容をベースに行われた。

 まず講演前に、事前に受け付けた参加者からの質問に対して両氏がそれぞれ回答する時間が設けられた。追加アライナーが届くまでの期間の対応や非抜歯治療で遠心移動を行わない症例で、臼歯の側方拡大を意図してもうまく動かずスペースを確保できない場合の対処法、抜歯治療時の遠心移動について質問が寄せられ、両氏は「臼歯の特性から固定源をどこにとるかの視点をもつことが大切」など、臨床での判断のポイントについて回答していった。

 続いて、遠隔経過観察システムを活用し4回の来院で治療終了した重度叢生の小臼歯抜歯症例(書籍『THE ALIGNER ORTHO』CASE5に掲載)を供覧し、2019年当時の岡野氏による治療計画と動的治療終了までの経過を振り返りつつ、反省点も含めて今ならどう治療選択するかを、両氏がディスカッションする形式で再検討を行った。また、デジタル機器を用いた遠隔経過観察システムについても、みずからの実務と勤務形態の視点を交えつつ、導入のメリットとデメリットを解説した。

 講演の中で岡野氏は、アライナー矯正治療では、特に今回取り上げた症例のような前歯部が過蓋咬合で臼歯関係がAngleⅡ級2類の場合では、抜歯の判断は慎重にすべきと強調した。南館氏はアライナーの交換スパンについて、みずからが使っているアライナーでは時間をかけたほうが治療計画に沿うことが多く、つねに治療クオリティと治療期間のバランスを考えることが大切であると語った。

 本講演の振り返り配信は、2024年11月8日まで新規購入が可能である。次回のWEBINAR #57は、きたる8月29日(木)、佐々木 猛氏(大阪府開業)を招聘し、「患者一人ひとりに真に調和した咬合面のつくりかた ~Gnatho-Guide Occlusion(GGO)の提案~」の講演タイトルで開催予定。振り返り配信、次回WEBINARのお申し込みはいずれもこちらから。

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