社会|2025年1月14日掲載
シェイプメモリーアライナー症例を中心に デジタルアライナー矯正治療を学ぶ
ALIGNER FESTIVAL 2025 開催
さる1月12日(日)、TODAホール&カンファレンス東京(東京都)において、ALIGNER FESTIVAL 2025(DAO主催)が開催され、約100名が参集した。
DAOは尾島賢治氏(東京都開業)が主宰し、日本にアライナー矯正治療について学ぶ環境のない頃から、「アライナー矯正治療の基礎知識」「アライナー矯正治療の応用知識」「アライナー矯正治療との連携」の3つを柱に教育活動を行ってきたグループである。
まず尾島氏が、昨年20を超える世界各国の学術大会で場をともにしたという韓国・Graphy社のシム・ウンソプCEOと登壇し、世界の矯正歯科の学術大会でシェイプメモリーアライナーを含むインハウスアライナーによる矯正歯科治療が注目されている点について語った。そして「若手の歯科医師にはどんどん世界の矯正歯科にじかにふれに行ってもらい、日本とはまったく異なる世界の矯正歯科のトレンドにふれてもらいたい」とした。
次に「アライナー×デジタルプランニング」「アライナー×インターディシプリナリー」をテーマに、「アライナークリニカルセッション:アライナー矯正症例検討会」に川埜淳子氏(神奈川県勤務)、小林豊明氏(東京都開業)、本城裕也氏(大阪府開業)、相山達也氏(岡山県開業)、長谷川雄士氏(静岡県開業)、村上心平氏(新潟県開業)、松岡るみ氏(福岡県勤務)の7名の演者が登壇した。それぞれDAOにて薫陶を受けた者として、シェイプメモリーアライナーや治療プランニングソフトウェア・NemoCast(スペイン・NemoTec社)など気鋭の材料・機器を用いた小児患者および成人患者のインハウスアライナー矯正治療症例や院内製造のワークフロー、スタッフとの協働についての知見が示された。
また各参画企業から担当者が登壇し、「結局のところ矯正歯科治療において歯科医師はユーザーであり、サプライヤーである企業抜きに語ることはできない」とする尾島氏と、各社が扱う製品やサービスについて対談した。
その後尾島氏が「デジタルアライナー矯正治療 成功に導く100個のテクニック 2025年版」と題し、シェイプメモリーアライナーがもたらす新しい治療概念やテクニックのみならず、世界のトレンドや患者の傾向、そしてこれらによって変わること・変わらないことについて概説した。
結びとして、浅賀勝寛氏(埼玉県開業)が「若手の先生にも必要なアライナー矯正の知識」、工藤 求氏(東京都開業)が「世界で活躍するために必要なこと」と題して尾島氏と対談した。浅賀氏はインターディシプリナリー歯科治療を行う若手歯科医師が取り入れているアライナー矯正治療の知識、そして工藤氏はアメリカ歯周病学会でのプレゼンテーションの経験および日本で取り組む歯周治療と矯正歯科治療を組み合わせた治療について知見を共有した。