社会|2025年1月14日掲載
歯周病およびインプラント治療における2024年の最新トピックスが語られる
THE ARTICLES'25を開催
さる1月13日(月)、連合会館(東京都)において、THE ARTICLES'25講演会が開催された。本会は辻 翔太氏(大阪府開業)が主宰、運営するもので、歯科医師、歯科衛生士を対象とし、辻氏によって歯周治療およびインプラント治療に関する世界の最新情報が論文ベースで語られるものである。昨年までは「OHRL academy」という名称で開催されていたが、本講演会から「THE ARTICLES」の名称に変更された。
講演では、2024年に発表された歯周病およびインプラント治療に関する国際的な論文のなかから、辻氏が両分野のホットトピックスだと感じた論文を紹介し、その要旨を解説した。2024年の歯周病治療分野のキーワードとして、辻氏は、「歯周炎診断、侵襲性歯周炎、非外科治療、歯周外科治療、メインテナンス」などを挙げた。
なかでも、結合組織移植術を行う際のアプローチに関する論文は、実臨床で特に活用できるものと思われた。本論文で紹介されたアプローチは、採取した結合組織移植片にアコーディオンのように切り込みを入れ、その長さを延長する方法であり、結合組織を採取したが長さが足りない場合などの緊急時に活用できる方法であると紹介した。
次に2024年のインプラント治療のキーワードとして、「インプラント埋入後の長期経過、AIを活用したインプラント治療、ショートインプラント/ナローインプラント、サイナスリフト、抜歯即時埋入、インプラント周囲炎」などを挙げ、それぞれの論文の解説を行った。
本会は斯界のホットトピックスについて、参加者が理解しやすいように論文内容を簡潔にまとめて紹介されていた。そのため、歯周治療およびインプラント治療の最新情報を容易にインプットすることができ、参加者にとっては最新の潮流を学べる格好の場になったと思われる。