社会|2024年8月27日掲載

「多職種連携」「健康管理」について既成概念にとらわれない形を追求する新たな文化祭

Your TIME 2nd開催

Your TIME 2nd開催

 さる8月25日(日)、野村コンファレンスプラザ日本橋(東京都)において、Your TIME 2nd(Niw研究会・交流会主催)が開催された。

 本会は、代表の諏訪敬太郎氏(東京都開業)を中心に、「主人公を見にいくイベントから主人公になりにいくイベントへ」というコンセプトのもと、医療・介護職にとどまらない多職種によって構成されている。「健康を考える日」「応援文化」「多職種でひとりの身体を見る文化」という3つの文化を、参加者全員で創り上げていく「文化祭」であると称され、本年3月10日に記念すべき第1回目のイベントが行われた。2回目となる今回は、協賛企業28件、協賛クリニック7件、ブース出展52件と前回よりもさらに規模を拡大させ、総勢約400名が参集した。

 会場内は「デンタルランド」「ビジネスランド」「ニュートリションランド」「ヘルスケアランド」「ウェルネスランド」といったジャンル別にエリアが分けられ、多種多様な職種が趣向を凝らした内容でブースを展開した。また、「キッズランド」を中心に、大人だけでなく子どもも一緒に楽しく参加できる工夫も盛り込まれ、まさに「文化祭」のような光景が繰り広げられた。

 セミナー会場では、さまざまな学会や企業、組織、クリニックによる講演が終日行われた。なかでも、山下 宗氏(神奈川県開業)は超高齢社会、AI・デジタル化、患者・スタッフのニーズの多様化に対応しながら質の高い医療サービスを提供し続けるためには、今までとは違うクリニックづくりが重要であるとしたうえで、昨年リニューアルオープンした自院の特徴について紹介した。地域の健康ステーションとしてのビジョンやミッション、多職種連携、全身の健康に着目するようになったきっかけについて熱く語り、注目を集めた。

 また、諏訪氏、勝田つかさ氏(フリーランス歯科衛生士、口育&食育サロンcOral up)、三田貴史氏(トレーナー)は口腔を含めた全身管理を行ううえで、今起きている問題だけでなく、その問題が起きた原因を追求し、根本的な解決を図ることが重要であるとしたうえで、「箱のないクリニック」と銘打ち、クリニックや職種の垣根を越えて連携している取り組みについて紹介した。症例報告では、姿勢の改善にともない、顎位や舌位、さらには歯列・咬合にも良好な変化が表れた2名の小児について提示され、参加者からは驚きの声が上がった。

 「多職種連携」「健康管理」について既成概念にとらわれない形を模索し続ける本イベント。次回は来年開催予定ということで、今後も目が離せない。

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