東京医科歯科大学歯科同窓会、創立90周年記念式典・講演・祝賀会を開催

　さる8月31日（土）、第一ホテル東京（東京都）において、一般社団法人東京医科歯科大学歯科同窓会（中村勝文会長）による創立90周年記念式典・講演・祝賀会が「統合を超えて、さらなる高みを目指す」をテーマに盛大に開催された。本記念行事（記念式典・講演・祝賀会）は2024年10月1日から東京医科歯科大学と東京工業大学との統合によって「東京科学大学」が設立される前に挙行され、同窓会員や来賓をはじめ多数の関係者が参集した。

　第一部の記念式典では、中村会長による式辞が行われ、台風10号の影響が広範囲に及ぶなかにもかかわらず全国から多数の参加者のもと開催されたことに感謝の意を示すとともに、「今後も母校愛を具現化する東京科学大学歯科同窓会としてお手伝いしていきたい」と述べた。

　引き続き、高橋英登氏（日本歯科医師会会長）、井上惠司氏（東京都歯科医師会会長）、田中雄二郎氏（医歯大学長）、依田哲也氏（同大歯学部長）による来賓祝辞のほか、令和5年度叙勲・褒章受章者の表彰が行われた。

　第二部の記念講演では、田上順次氏（医歯大名誉教授）による講演「東京医科歯科大学の変遷」が行われた。田上氏は、創立者であり初代校長を務めた島峰　徹氏や初代学長の長尾　優氏など、大学の発展に尽力した関係者の軌跡や功績を紹介するとともに、戦前から現在に至るまでの東京医科歯科大学の歴史についても語り、予定時間を超過するほどであった。

　第三部の記念祝賀会では、浅野正樹氏（医歯大歯科同窓会顧問）の開会の辞のもと祝宴が催され、村上恵一氏（日本歯科医師連盟副会長）や林　洋氏（医歯大医科同窓会理事長）、東京工業大学同窓会の井戸清人氏（蔵前工業会理事長）、東京医科歯科大学医学部卒業の櫻井　充氏（医師、参議院議員）による祝辞も披露された。

　会場では、伝統ある東京医科歯科大学の名称がなくなることで同窓生から名残惜しいとの声が聞かれたが、「医学と工学の融合」による新たな価値を創造する理念のもと、国際的に卓越した教育研究拠点を目指す「東京科学大学」の今後の取り組みに注目したい。