学会|2024年10月18日掲載

「MFTの基本を再考する」をメインテーマに

第22回日本口腔筋機能療法学会学術大会開催

第22回日本口腔筋機能療法学会学術大会開催

 さる10月16日(水)、17日(木)の両日、有楽町朝日ホール(東京都)において、第22回日本口腔筋機能療法学会学術大会(常盤 肇大会長、坂本輝雄会長)が「MFTの基本を再考する」をメインテーマに掲げ、開催された。2日間にわたり多彩なプログラムが組まれ、歯科医師、歯科衛生士ら650名以上が参集し、盛会となった。

 大会1日目は、高橋未哉子氏(歯科衛生士、高橋矯正歯科クリニック)による教育講演「Back to the basics―MFTの効果を再考する―」、ラウンドテーブルディスカッション、MFTフリーディスカッションが行われた。

 大会2日目は、一般口演、ポスターセッション、特別講演、シンポジウム・総合討論が行われた。特に特別講演では、小野卓史氏(東京科学大教授)が「明日からのMFTに役立つ舌機能に関する基礎知識」と題して登壇し、舌の機能、鼻呼吸障害がもたらす悪影響などについてのこれまでの研究を紹介し、研究者の立場からMFTに関する提言を行った。

 また、シンポジウム「MFTを成功に導くための私の工夫」では、日浅早紀氏(徳島大学病院医療技術部)、永徳有希子氏(はなえ矯正歯科)、松下千晃氏(名古屋矯正歯科診療所)(すべて歯科衛生士)が登壇し、それぞれ「徳島大学病院における歯科衛生士によるMFTの実際」「MFTに応用する“三方良し”の関係性」「20年の指導経験を振り返って“MFTの成功”を再考する」と題して講演を行った。MFTを成功に導くための診査システムや患者とのコミュニケーションの取り方など、三者三様の取り組みが紹介された。講演の後に行われた総合討論では、会場から多数の質問が寄せられ活発な質疑応答が行われた。

 その後は、一般口演およびポスター発表の優秀演題が発表され、一般口演からは芳賀秀郷氏(昭和大/「MFTの定量評価を目指した舌および歯列・口蓋の機能-形態解析」)が、ポスター発表からは石沢理恵氏(歯科衛生士、常盤矯正歯科医院/「MFTの壁に遭遇した時に用いているライフスタイルアプローチ法についての一考察」)が受賞し、大会長の常盤氏から賞状を受け取った。

 最後に、準備委員長の竜 立雄氏(福島県開業)が閉会の辞を述べ、大会は成功裏に終了した。

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