社会|2025年1月30日掲載
岡崎好秀氏が「世界最強の歯科保健指導・中巻―歯科の世界はこんなにおもしろい―」をテーマにWeb講演
クインテッセンス出版株式会社、第66回WEBINARを開催
さる1月29日(水)、岡崎好秀氏(国立モンゴル医学科学大学客員教授)によるWEBINAR #66(クインテッセンス出版主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。本講演は、岡崎氏の著書『世界最強の歯科保健指導・中巻―歯科の世界はこんなにおもしろい―』の内容をベースに行われた。
岡崎氏は冒頭、子どもたちが歯科医院を後にする際、泣かせたまま帰すことを「心に借金をして帰す」と表現。しかしそれでは口腔の健康の価値観を高められるどころか、信頼関係を築くこともできない。そのため「心に貯金をして帰す」、すなわち笑顔で帰す診療が大事だとした。
氏が歯科保健指導でモットーとするのが「楽しく、おもしろく、わかりやすい話」。歯や歯肉の断面図、写真などが歯周病の説明時によく用いられるが、一般の人が理解するには難しく、まして他人の口腔内写真は見たくないもの。そこで動物の話が有効であるとして、口腔にまつわる話をさまざまな動物から展開した。
動物園のサルと野生のサルの口腔内からは「食べ物が変われば口腔内状態が変わる」こと、カピバラやリスザルの食べ物からは「歯は食べ物に合わせた形になっている」こと、牙を失ったベンガルトラの姿からは「歯周病の病態」、カバの臼歯部の腫瘤の治療やブラッシングからは「口腔ケアの重要性」など、クイズや動画を多数用いて楽しく伝えた。なかでもゾウのエサやりの動画は印象的で、鼻を高く持ち上げなければエサにたどりつけないというもの。動物も人も同じように使わなければ機能が低下することや、フレイル予防の大切さを紹介した。
このほか、鼻呼吸やあいうべ体操、睡眠時無呼吸など、歯科保健指導に活用できる多くの楽しい話題にもふれた。
なお、本講演の振り返り配信は、2025年4月29日まで新規購入が可能である。次回のWEBINAR #67は、きたる2月27日(木)、倉富 覚、氏(福岡県開業)を招聘し、「悩めるエンド難症例 診断のポイントとその対応」の講演タイトルで開催予定。振り返り配信、次回WEBINARのお申し込みはいずれもこちらから。