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社会|2023年12月4日掲載

岩手県母子歯科保健研修会

母子保健について最新知見や情報が共有される

ディスカッションの様子。
ディスカッションの様子。
 11月5日(日)、岩手県歯科医師会館において、岩手県母子歯科保健研修会(岩手県歯科医師会、母子保健推進会議主催、岩手県後援)が開催され、歯科医療従事者をはじめ自治体母子保健および児童福祉関係者ら約100名が参加した。

 開会後、主催者挨拶のなかで佐藤拓代氏(医師、母子保健推進会議会長)は「児童福祉法の改正によって来年4月から自治体に『こども家庭センター』の設置(努力義務)を課すこととなる。児童福祉と母子保健が一緒になることで、市町村として何をすべきか力が試される時がやってきた。そのなかでも母子保健はたいへん重要な部分だと認識している」と述べた。

 その後、講師の岡田治郎氏(岩手県歯科医師会常務理事)、仲井雪絵氏(静岡県立大学短期大学部歯科衛生学科教授)、佐藤拓代氏、岩原香織氏(日本歯科大学生命歯学部歯科法医学講座教授)、仙田昌義氏(医師、総合病院国保旭中央病院小児科部長)が登壇。岩手県の母子歯科保健の現状をはじめ、妊娠期からのう蝕予防、虐待に対する歯科からのアプローチなど、各分野の専門家より最新の知見や情報が供覧された。

 講演後には、佐藤 保氏(岩手県歯科医師会会長)による座長のもとディスカッションが開催され、浅沼圭美氏(矢巾町健康長寿課長)による事例報告では、矢巾町における母子保健事業の取り組みが供覧された。またディスカッションでは、地域や各関係機関との連携、相談しやすい環境づくりなど、今後の必要性が挙げられ、それぞれの立場からこども家庭センターの方向性を参加者全員で考える機会となった。