2019年12月1日掲載

「歯を護る欠損補綴~その設計見直してみませんか~」をテーマに

第7回JUC発表会開催

第7回JUC発表会開催
  さる12月1日(日)、電気ビル共創館みらいホール(福岡県)において、第7回JUC(Japan United Colleagues)発表会(水上哲也会長)が「歯を護る欠損補綴~その設計見直してみませんか~」をテーマに開催された。

 まず、水上会長(福岡県開業)による開会挨拶の後に、新人発表として小川直子氏(福岡県開業)が「当院における先天性欠如への対応」、鈴木泰二氏(東京都開業)が「日常臨床に矯正を活かす」のタイトルでそれぞれ講演した。

 次に、本会のメインプログラムに関して、実行委員長の木山 洋氏(福岡県開業)から企画趣旨説明がなされた。シンポジウム1では「少数歯欠損」をテーマに、久木田 大氏(熊本県開業)、森本昌孝氏(福岡県開業)が登壇した。久木田氏は欠損範囲の拡大を防ぐためにも局所だけでなく、患者の年齢や予想される予後などの全体を見ることが重要だと解説し、森本氏は欠損補綴に対してデジタル機器を活用した症例を提示した。

 テーブルクリニックが行われた昼食休憩を挟み、午後はシンポジウム2「部分床義歯」をテーマに神田 享氏(長崎県開業)、池上龍朗氏(福岡県開業)が登壇した。神田氏は部分床義歯の臨床では残存組織保全と機能回復率向上の両立を図らなければいけないと解説し、池上氏は部分床義歯に対して欠損や義歯設計の視点ではなく、残存歯に対する歯周病学的視点から考察した。

 シンポジウム3では「インプラントが混在する欠損補綴」をテーマに、服部俊嗣氏(佐賀県開業)、吉松繁人氏(福岡県開業)が登壇した。服部氏はインプラントと義歯が混在する症例を提示し、その治療法や注意点、自身がどのように向き合っているかについて解説した。吉松氏は超高齢社会における欠損補綴の課題について述べた。高齢者においては残された期間のQOLを大事にすること、患者が急な病気で来院できなくなることなども想定して治療を行うことの重要性を論じた。

 本発表会では、今までとは別の切り口である「欠損補綴」に焦点があてられ、これからの長寿社会に必要不可欠となるすばらしい企画となった。会場には360名を超える参加者が集い、企業展示も40社を数え、終日盛況となった。

 次回の第8回JUC発表会は、きたる2020年12月6日(日)に同会場で行われる予定である。

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