全国病院歯科医協会、第１回総会を開催

　さる12月22日（日）、一般社団法人全国病院歯科医協会による第1回総会（栗田　浩会長）が一橋講堂（東京都）の現地とWeb配信にて開催された。

　本協会は、病院歯科にかかわる歯科医師、医師、スタッフなどが急性期・慢性期・回復期病棟などの区別、そして学会や専門分野の垣根を越えて、病院歯科の発展と社会貢献を目指した新しい枠組みとして設立された団体である。

　会場では、発起人の1人である岩佐康行氏（原土井病院副院長・歯科部長）による司会進行のもと、栗田会長（信州大学医学部歯科口腔外科教授）による挨拶ならびに趣旨説明が行われた。栗田氏は人口構造、社会構造、疾病構造の変化のみならず、家族・家庭構造の変化にともなう医療提供体制の再構築が求められているなか、病院歯科の必要性や求められる役割などに言及し、今回設立した会が歯科医療の後方支援や医科歯科連携の推進に寄与することに期待を寄せた。

　その後、来賓挨拶では小嶺祐子氏（厚生労働省医政局歯科保健課課長）、原田浩之氏（日本口腔外科学会理事長）、宮脇卓也氏（日本歯科麻酔学会理事長）、野本たかと氏（日本障害者歯科学会理事長）、山﨑知子氏（日本がん口腔支持療法学会理事長）、宮田　勝氏（日本病院歯科口腔外科協議会理事長）、山本哲也氏（全国医学部附属病院歯科口腔外科科長会議理事長）、平野浩彦氏（日本老年歯科医学会理事長）、今井　裕氏（日本歯科専門医機構理事長）による関連組織ならびに学会の代表者らよりお祝いのメッセージが送られた。

　その後、横江義彦氏（京都顎変形症センター）、丸岡　豊氏（国立国際医療研究センター病院）の座長のもと、シンポジウム「病院歯科のこれまでとこれから」が行われた。小嶺氏、宮田氏、阪口英夫氏（陵北病院副院長・歯科部長）、山本氏、根岸明秀氏（横浜医療センター歯科口腔外科）、上野尚雄氏（国立がん研究センター中央病院歯科）の6名より、それぞれの立場から病院歯科を取り巻く現状や課題、役割などが述べられ、参加者の理解を深める内容が披露された。講演後には演者と会場の参加者によるディスカッションが展開され、最後には栗田氏による総括が行われるなど、予定の終了時間を超過するほど盛会となった。

　なお、次回はきたる2025年3月23日（日）、国立国際医療研究センター研究所（東京都）とWeb配信にて令和7年度第１回研修会が開催される。詳細はWebサイトをご参照いただきたい。