社会|2024年12月17日掲載
口腔支持療法にかかわる若手医療者をつなぐ勉強会が発足
第1回オーラルサポーティブケア教育研究会開催
さる12月14日(土)、国立がん研究センター中央病院(東京都)において、第1回オーラルサポーティブケア教育研究会(O-SPEC、代表世話人:竹内照美氏、Meiji Seikaファルマ共催)が開催され、歯科医師を中心とする歯科医療従事者が参集した。
がん治療において口腔支持療法が不可欠となっているが、その具体的な方法や考え方は施設ごとに異なることが多いのが現状である。本会は、そのような日常の疑問を同世代の口腔支持療法に従事する歯科医師を中心に、自由に意見交換ができる場として設立された。
開会後、代表世話人を務める竹内氏(国立がん研究センター東病院)より設立趣旨が述べられたのち、曽我賢彦氏(岡山大学医療支援歯科治療部准教授、日本がん口腔支持療法学会前理事長)による教育講演「がん口腔支持療法の過去、現在、そして未来」が行われた。氏は、歯周病学の研究に没頭していた過去から、がん口腔支持療法にかかわることになった現在までの経験について時系列で回顧。その中でがん治療における口腔機能管理や医科歯科連携の重要性を発信し続けた功労者である故・大田洋二郎氏との出会いや、日本がん口腔支持療法学会の設立にもふれるとともに、今回のような同じ志をもった医療従事者がつながる場を立ち上げた若手の有志にエールを送った。
引き続き、症例検討会として古川康平氏(四国がんセンター)、今待賢治氏(北海道大学)、曽我麻里恵氏(新潟大学)、新垣理宣氏(東北大学)の4名の世話人による周術期口腔機能管理関連や口腔粘膜炎、顎骨壊死など、4例が供覧された。ケースプレゼンテーションごとに治療方針や対処法、薬剤選択の相談など、会場の参加との自由なディスカッションが展開された。今後の取り組みについては、Webサイトをご参照いただきたい。