社会|2025年1月17日掲載
鈴木宏樹氏、松村香織氏、安藤壮吾氏が「口腔機能低下症の臨床応用2025 ~実践!口腔機能管理~」をテーマにWeb講演
クインテッセンス出版株式会社、第64回WEBINARを開催
さる1月16日(木)、鈴木宏樹氏、松村香織氏(ともに福岡県勤務)、安藤壮吾氏(愛知県開業)によるWEBINAR#64「口腔機能低下症の臨床応用2025 ~実践!口腔機能管理~」(クインテッセンス出版主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。本セミナーは、鈴木氏らの著書『患者さんにしっかり説明できる 2 口腔機能“実践”読本 口腔機能低下症&口腔機能発達不全症』の内容をベースに行われた。
初めに、松村氏は口腔機能精密検査の項目について説明した後、検査機器を口腔機能精密検査以外の有床義歯咀嚼機能検査にも応用する方法を解説した。また、口腔機能訓練指導のポイントとして、資料を見せながら視覚的に説明すること、指導した内容がきちんとできているか経過を確認することを挙げた。さらに、口腔機能発達不全症への取り組みについて評価の仕方や関連する検査を説き、保護者への指導の際は負担にならないよう少しずつ行うことが重要だとした。
その後、鈴木氏が、「ほぼ毎日外来や訪問診療で口腔機能精密検査を実施している」と述べ、口腔機能の低下により義歯使用能力も落ちていた症例を供覧。口腔機能訓練を指導した後、安定した適合の良い義歯を作製したところ、義歯新製後1年には口腔機能精密検査で該当する項目がなくなり、口腔機能低下症から脱することができたとした。
最後に、安藤氏が口腔機能低下症と歯周治療におけるチーム医療について解説。口腔機能低下症に該当した歯周病患者の症例を供覧し、担当歯科衛生士と管理栄養士によるアプローチにより、口腔機能回復と同時に患者の健康観も取り戻せたとした。また、口腔機能発達不全症を引き起こさないための不正歯列への対応を説いた。
終始、検査と保険算定をすることが目的ではなく、「口腔機能管理こそが重要である」ということが強調され、患者の口腔機能や状態に応じた対応策を指南する内容となっていた。
なお、本Webセミナーの振り返り配信は、2025年4月16日まで購入が可能である。次回のWEBINAR#65は、きたる1月22日(水)、伝法昌広氏(東京都開業)を招聘し、「on the web 11の要因と成功に導くトリートメントマップ」が開催予定である。両セミナーの申込みはこちらから。