学会|2025年1月20日掲載
「歯科衛生士のバージョンアップ~認定歯科衛生士の資格を活かす2~」をテーマに
(一社)日本歯科医学会連合、医療職連携委員会フォーラム2024を開催
さる1月15日(水)、一般社団法人日本歯科医学会連合(以下、学会連合、住友雅人理事長)による医療職連携委員会フォーラム2024「歯科衛生士のバージョンアップ~認定歯科衛生士の資格を活かす2~」のオンデマンド配信が開始された。本フォーラムは、2022年に同学会医療職連携委員会(山本松男委員長)を中心に企画されたものであり、同テーマにて2023年11月に開催された第2回に続き、歯科衛生士の資質や社会的認知度の向上とともに、広告可能な専門医制度の確立を目的とした取り組みである。
冒頭、山本氏より本フォーラムの概要説明、住友氏による挨拶が行われ、「今後目指す専門歯科衛生士制度の実現に向けた重要なステップ」と、学会連合としての本フォーラム目的や位置づけが共有された。
続いて、5名の日本歯科衛生士会認定歯科衛生士より、それぞれが活躍する分野をテーマに講演が行われた。以下に講演テーマおよび演者を示す。
「摂食嚥下リハビリテーション」渡邉理沙氏(桶狭間病院藤田こころケアセンター)
「在宅療養指導・口腔機能管理」金子信子氏(宝塚医療大学保健医療学部口腔保健学科)
「歯科医療安全管理」中岡美由紀氏(広島大学病院)
「老年歯科分野(日本老年歯科医学会)」藤原千尋氏(国立病院機構福山医療センター)
「口腔保健管理(日本口腔衛生学会)」野口有紀氏(静岡県立大学短期大学部歯科衛生学科)
5名の演者より共通して、自身が取得した認定の認定要件やその認定取得を目指したきっかけ、そして日々の取り組みを交えつつ取得した認定がどのように活かされているのかなどについて言及がなされた。総じて、医科病院や在宅の場といった一般歯科診療所外で培ってきた他職種との協働経験とともに、自身が担い期待されていた役割・評価の声などを交えながら認定歯科衛生士のスキルを活かせる場やチーム医療の中に歯科衛生士が入ることの価値が強調され、またその培った専門性や経験を次の仲間に伝えていく重要性についてもふれられた。
その後は、山本氏の司会進行のもと5名の演者のディスカッションが行われた。それぞれの立場から歯科職間の連携を円滑するための意見交換やより良い認定制度のあり方の検討がなされ、なかでも「認定歯科衛生士を増やしていくためにも、認定取得者は取得前後でどれだけステップアップできたのかを提示していくことも重要な活動のひとつではないか」という意見は今後の歯科界の発展に寄与するものと思われた。
いずれもこれから認定取得を目指す歯科衛生士の参考となり、モチベーションアップにつながるような情報が共有された。なお、オンデマンド配信期間は2月28日(金)までであり、こちらより参加登録が可能である(申し込み締め切りは2025年2月21日)。