社会|2025年2月10日掲載
歯科衛生士の実態調査について報告がなされる
日本歯科衛生士会、令和6年度歯科衛生推進フォーラムを開催
さる2月9日(日)、ステーションコンファレンス東京(東京都)において、公益社団法人日本歯科衛生士会(吉田直美会長)による令和6年度歯科衛生推進フォーラムが開催され、都道府県歯科衛生士会の関係者らが参集した。
会場ではまず、河野章江氏(日本歯科衛生士会副会長)による司会・進行のもと、吉田氏による会長挨拶と小嶺祐子氏(厚生労働省医政局歯科保健課課長)による来賓挨拶が行われた。
午前の部では、小嶺氏より「歯科保健医療の動向」と題する講演が行われた。小嶺氏は歯科保健医療を取り巻く現状をはじめ、歯科医療提供体制の構築、歯科衛生士の就業の現状などを中心に解説。その中で、歯科衛生士の果たすべき役割として、在宅歯科医療や入院患者、介護施設入所者などの口腔管理へのかかわりの重要性を強調し、それぞれの現場での活躍に期待を寄せた。また、27年ぶりに改訂され、2024年3月末に発出された「地方公共団体における歯科保健医療業務指針」についてもふれ、地域における人材育成の必要性や都道府県の役割なども紹介した(本内容に関する座談会を新聞クイント3月号にて掲載予定)。さらには、昨年末に立ち上げられた「歯科衛生士のあり方等に関する検討会」についても言及し、今後具体的に検討される内容についても説明がなされた。
午後の部では、日本歯科衛生士会が1981年から5年ごとに実施している「歯科衛生士の勤務実態調査」の第10回目となる調査結果について、安達奈穂子氏(日本歯科衛生士会調査委員会)より報告がなされたほか、久保山裕子氏(日本歯科衛生士会副会長)より非会員と非就業者にも実施したWebアンケートとオンラインインタビューによる歯科衛生士実態調査の報告も行われた。
最後に、今回の調査結果をもとに、吉田氏より日本歯科衛生士会としての今後の方針や取り組むべき施策について情報が共有された。その後、歯科衛生士を取り巻く課題の解決に向けて会場の参加者を交えた意見交換が行われ、閉会した。