社会|2024年6月24日掲載

特別講演に斎田寛之氏を招聘

PABC第2回合同例会が開催

PABC第2回合同例会が開催

 さる6月23日(日)、福岡県歯科医師会館において、PABC(安東俊夫主宰)第2回合同例会が開催された。PABC(perio and basic club)は、PABC1、PABC2、PABC3の3つのグループに分かれて通常、活動しており、3グループによる合同例会を年1回実施している。今回は、斎田寛之氏(埼玉県開業)を招聘した特別講演のほか、各グループから会員発表が行われた。

 「“ひと くち は”で考える歯周治療について」と題して特別講演を行った斎田氏は、過不足のない歯科治療により歯の保存を可能とするためには、患者の一歯単位、口腔単位、個人単位の3つの視点で症例を捉えることが重要と強調した。そのためには、デンタルエックス写真などの基礎資料採得や、患者の個体差に応じたリスクコントロール、さらに患者の性格に基づいた歯科治療への動機づけの方法などが必要であると述べた。斎田氏が実践する「地味な臨床を地道に治療する」という姿勢は、PABCの理念と一致するものであり、熱心にメモを取る参加者が見かけられた。

また、会員発表では5名が以下の演題で登壇した(演者はすべて福岡県開業)。
「リテイナータイプの治療用義歯を用いた咬合再構成の一症例」山下敏生氏(PABC3)
「保存不可の歯牙に対して自家歯牙移植で対応した2症例」原田勝也氏(PABC2)
「安全安心なソケットプリザーべーション」小野田吉史氏(PABC2)
「不正咬合に対してインビザラインを用いて対応した私の臨床」古賀弘毅氏(PABC1)
「当院における義歯治療への取り組み」中富研介氏(PABC1)

 各発表後のディスカッションでは、参加者全員で1からスライドを見直し、各症例の術式の改善点や、術後に懸念されるリスクについてのディスカッションが行われ、グループの垣根を越えた情報交換が行われていた。

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