社会|2024年6月24日掲載

奥森健史氏、岩田 淳氏の講演が行われる

K.S.I. OPEN SEMINAR 2024開催

K.S.I. OPEN SEMINAR 2024開催

 さる6月22日(土)、大阪大学中之島センター(大阪府)にて、スタディグループK.S.I.(奥森健史主幹、大澤浩史会長)主催のオープンセミナーが開催され、歯科技工士を中心に約50名が参集した。K.S.I.によるオープンセミナーは毎年開催されているものの、新型コロナウイルス感染症の影響で近年はWeb配信で行われていた。今回は数年ぶりに対面形式で開催されることとなり、招待演者として岩田 淳氏(兵庫県開業)が招聘された。

 最初に登壇した奥森氏(歯科技工士・デンタルプログレッシブ)は、「パーシャルデンチャー・オーバーデンチャーにおける目的とラボワーク~多数歯欠損に対する治療用義歯とリハビリテーション~」と題して講演を行った。奥森氏は、パーシャルデンチャーにおいては、パーシャルデンチャーを残存歯と一体化させて二次固定し、歯列を安定させることが長期的な口腔機能の維持につながると述べ、そのためには、材料の特性を熟知して精度を追求することも重要であるが、サベイドクラウンや支台歯形成によるマウスプレパレーションによって口腔内の環境を整えることも同じくらい重要であると述べた。また、装着された義歯を使いこなすためのトレーニングの重要性も強調した。

 次に登壇した岩田氏は、「デンチャーに必要な支台歯形成の知識と技術」と題して講演を行った。岩田氏はマウスプレパレーションについて、適切なパーシャルデンチャーを製作するための前処置であると述べ、口腔内におけるパーシャルデンチャー装着のための支台歯形成と、サベイドクラウンのための支台歯形成について、その術式を動画も用いながら解説した。また、最後に、奥森氏とコンビを組んで治療を行ったコーヌスクローネの症例について、詳細に解説した。

 オープンセミナー終了後には、会場をリーガロイヤルホテル大阪(大阪府)に移し、今年還暦を迎えた奥森氏の記念パーティーが行われた。

 数年ぶりとなる対面式のセミナー、そして奥森氏の還暦祝いに、会場は大きな盛り上がりをみせた。今後のスタディグループK.S.I.の活躍にも期待したい。

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