社会|2024年10月22日掲載

アライナー矯正治療の抜歯非抜歯の判断基準を熱くディスカッション

DIGITAL ORTHO LOUNGE #ALGINER DAY開催

DIGITAL ORTHO LOUNGE #ALGINER DAY開催

 さる10月20日(日)、ベルサール八重洲(東京都)において、DIGITAL ORTHO LOUNGE #ALGINER DAY(株式会社グローバルエイト主催)が開催された。本イベントはデジタル矯正歯科に特化したセミナーであり、今回はアライナー矯正治療に焦点をあて「How Do You Treat These Cases?―あなたはどう治療しますか?―」をテーマに、渡部博之氏(愛知県開業)、越智信行氏(東京都開業)、岡野修一郎氏(歯科医師、Aligner Studio)の3名の講師によるケースディスカッション形式で行われた。

 ケースディスカッションでは、渡部氏、越智氏、岡野氏それぞれが手がけた症例に対して、まずは他の2名が初診時の資料をもとに自分ならこうするという治療計画を解説し、続いて実際に行われた治療が供覧され、最後に質疑応答および意見交換を行う流れであった。また参加者は、アプリケーションを利用して各治療計画のいずれを支持するか投票することができ、会場内でリアルタイムに共有された。

 ディスカッション用に選ばれた3つの症例は、いずれもアライナー矯正治療において抜歯か非抜歯か判断に迷うケースであり、各者はそれぞれ事前に作成したシミュレーションを示しながら自身の判断のポイントを解説した。各治療計画からは、IPRの切削量、エラスティックの使い分け、アタッチメント装着位置の工夫などの点でも、各者のアプローチの違いが表れていた。

 さらにスペシャルトピックとして、モデレーターの小松昌平氏(日大松戸歯学部、GREEN’S ORTHO)が「THE NEW ALIGNER ORTHO~インハウスアライナーとエンジェルアライナーによる新しい矯正歯科臨床~」と題して、昨年米国でローンチされた中国発のアライナーシステムの紹介と、自身の経験をもとにインハウスアライナー導入のメリットとデメリットのプレゼンテーションを行った。

 本イベントでは、アプリケーションの利用により参加者の反応がその場で講師陣にフィードバックされたことから、会場が一体となって活発に意見交換がなされ、示唆に富む内容となった。

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