社会|2025年2月19日掲載

外部講師に赤司朋之氏を招聘

S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会)、Webセミナーを開催

S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会)、Webセミナーを開催

 さる2月18日(火)、S.O.N.Y-MED(福岡高齢者医療研究会、中尾 祐会長)によるWebセミナーが開催され、歯科医療関係者を中心に40名以上が参加した。

 今回は外部講師として招聘された赤司朋之氏(医師、社会医療法人シマダ 嶋田病院)による講演「糖尿病連携手帳を活用した医科歯科連携~疾病の理解と啓発活動~」が行われた。

 赤司氏は、糖尿病と歯周病に関するステートメントや、両疾患の相互関係、2型糖尿病の発症メカニズム、相関図などを示しながらわかりやすく解説した。また、地域における糖尿病の医療連携の実際について、嶋田病院で取り組んでいる循環型糖尿病連携パスの流れや、診療情報提供書に記載する内容例、連携コーディネートナースを配置した連携パスの成果などを供覧し、2013年1月から地域(福岡県小郡・大刀洗地区)のすべての歯科医院との連携を開始した事例も報告した。さらには、摂食機能低下が引き起こす糖代謝異常への対応として、口から食べるための残存歯の大切さやオーラルフレイルについても言及するとともに、医科歯科連携を円滑に行うための糖尿病連携手帳の活用法など、明日からの臨床に参考となる盛りだくさんの内容を多数披露した。

 最後にまとめとして、糖尿病と歯周病の悪化の負の連鎖を断ち切るためには、地域の各医療機関の各職種が両疾患の関連を理解し、重症化予防のための早期介入の重要性を強調した。

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