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2023年12月号掲載

ガイストリッヒファーマジャパンの「顔」

質の高い製品を普及させ、日本の歯科医療に貢献したい

 「Exactly Like No Other」をモットーに“他のだれにも真似できない価値・サービス”を提供し、30年以上にわたって、再生歯科医療の世界市場をリードしてきたガイストリッヒファーマAG(スイス)。本欄では、日本法人が2018年に設立され、このたび設立5周年を迎えたガイストリッヒファーマジャパン株式会社のジェネラルマネージャーを務める刈田裕亮氏に同社の変遷と今後の日本市場への展望についてうかがった。

刈田:Geistlich Pharma(以下、当社)は1851年にスイスで誕生し、最初はチューリッヒで接着剤製造業のビジネスをスタートしました。その後、歯周組織の再生治療に特化した製品を販売し、世界で多くの使用実績を有する骨補填材「バイオオス」、吸収性メンブレン「バイオガイド」などの製品群をその領域のスペシャリストの先生方にアピールし続け、現在では世界に知られた再生医療のエキスパート企業へと成長してまいりました。

 当社の再生医療機器は、患者さんの生活の質の向上を目的としています。現在、世界中で700名以上の社員が再生療法の分野で活動を展開しており、現地法人12社、販売代理店60社を通じて当社の医療製品は世界100以上の市場に届けられています。

 また当社は、製品開発のみならず臨床と科学を結びつける取り組みとして、3つの独立した財団を設立・支援しています。そのうちの1つが2003年に創設されたOsteology Foundationで、口腔組織再生に関する科学や研究の促進、教育の支援とネットワーク化を図り、国際的なトレーニングコースやシンポジウム、ワークショップを開催しています。特に、3年に一度開催されるInternational Osteology Symposiumでは、科学的な議論が盛んに行われ、日本の専門家が多数参加しています。なお日本では、2025年にNational Osteology Symposiumが開催されることが決定しており、今後この分野が国内でより注目を浴びることが期待されています。

 また年2回、臨床医や基礎研究者に研究助成金を提供し、若手歯科医師のニーズに応えるべく、さまざまな支援活動を行っています。

 このように当社の方針として、製品販売にとどまらず教育にも注力しており、今後日本でもいっそう強化していく予定です。

 このたび日本法人設立5周年を迎えることができましたのも、歯科医師の先生方に当社製品をご愛顧いただいているおかげです。引き続き、臨床現場でご活用いただけるよう日本での販売活動をより強化し、質の高い製品を普及させ、日本の歯科医療に貢献したいと考えています。

 なお、日本法人設立5周年を記念し、次号ではRonald E. Jung先生(チューリッヒ大学再建歯科学教授)、丸川恵理子先生(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授)、Matthias Dunkel氏(当社最高執行責任者)によるインタビュー記事を掲載しますので、そちらもぜひお読みいただければ幸いです。