2013年12月21日掲載
「art & experience Bianco e Rosso (a Year-end Party 2013)」開催
さる12月21日(土)、アルカディア市ヶ谷(東京都)において「art & experience Bianco e Rosso (a Year-end Party 2013)」が開催され、全国から60名あまりが参集した。本会は、山本尚吾氏(歯科技工士、art & experience BeR)が主催するさまざまなコースの受講者およびOB、そして各メーカー関係社などが集い、年に1度のペースで講演会およびパーティーを開催しているもの。演題および概要は以下のとおり。
(1)「プロローグ マクロ的視点とミクロ的視点」(山本氏)
本年3月にドイツで開催されたIDS(International Dental Show)にて発表された世界各地の最新材料の紹介を中心に、近未来の歯科界を概観。とくに各種新材料にふさわしい研磨法の考察や、ドイツでも進む総義歯のCAD/CAM化などにフォーカスを当てていた。
(2)「ラボサイドで行う咬合の製作2」(大石庸二氏、APEX D.T.S.)
本講演は、日本歯科技工士会広報誌「日本歯技」の優秀論文を受賞した内容を再録したもの。チェアサイドに届けられた模型をもとに、いかに正確に咬合器付着を行って正確な咬頭嵌合位を得るかをはじめ、咬合関連の基礎的な知識が丁寧に解説された。
(3)「VITA社訪問報告」(都築宏也氏、Testa Dental)
本演題は、本会に集うメンバーが過日VITA Zahnfabrik社(ドイツ)を訪問した際の報告。風光明媚な地で繰り広げられる最新のマテリアル製作と研究の現場、そして研修の様子が述べられた。
(4)「特別講演1 Soft tissue management for esthetic restoration」(鈴木真名氏、東京都開業)
本演題は、ペリオドンタルマイクロサージェリーで著名な鈴木氏を招聘。主に結合組織移植による歯槽堤増大術の各種テクニック、およびその実例が示された。審美修復にとっては歯冠部の製作のみならず、歯周組織のマネージメントが重要であることが分かりやすく示され、会場の多くを占める歯科技工士の関心をひいていた。
(5)「特別講演2 血管レベルの組織の観察とその再現法」(山本氏)
再び登壇した山本氏は、とくにマクロフォトグラフィーの機材およびテクニックを紹介。通常のマクロレンズを超えた、接写用レンズ(MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト、キヤノン)を使いこなすことで、補綴物と軟組織との調和、中でも毛細血管の走行までを写しとることの重要性について語った。
この他、会場では参加企業13社それぞれによる自社のプレゼンテーション、および会場を移してのパーティーも盛大に行われた。