トピックス 2013年12月22日掲載 <font color='green'><b>「歯学部生・若手歯科医師のための留学セミナー」開催</b></font> 後で読む さる12月22日(日)、東京医科歯科大学M&Dタワー(東京都)において、「歯学部生・若手歯科医師のための留学セミナー」(東京医科歯科大学国際交流センター主催、文部科学省グローバル人材育成推進事業)が行われた。本会は、海外留学経験のある5名の演者が(現在留学中1名を含む)、自身の海外留学までの道のりや留学時の経験をそれぞれ語り、そのノウハウを留学希望の若手歯科医師、歯学部生に伝えることを目的に行われたもの。福井雄二氏(医歯大)の総合司会の下、以下の演題・演者で講演が行われた(括弧内は現在の所属と留学先)。 ・「アメリカ大学院留学への道のりと実際」(辻 翔太氏/米国・コロンビア大留学中) ・「アメリカの歯科教育を受けて感じる事」(土屋嘉都彦氏/大分県開業、米国・インディアナ大補綴学大学院) ・「臨床家としての研究留学」(大山厳雄氏/医歯大、米国・ボストン大研究留学) ・「スカラーシップの活用と歯科の世界的情勢」(丸尾勝一郎氏/神歯大、米国・ハーバード大歯学部奨学員〔ITIスカラー〕) ・「アメリカ大学院留学後の進路と現状」(築山鉄平氏/福岡県開業、米国・タフツ大歯周病学大学院) 上記のとおり、歯科大学院(3名)、博士研究員(1名)、奨学研究員(1名)と演者らの留学の形式はバラエティに富んでおり、いずれの講演も留学先への申請方法やその審査法、費用や授業・研究内容まで詳細に語られ、留学を目指す歯科医師には極めて実用的かつ具体性をともなう内容であった。 なかでも、歯科大学院の留学経験者に共通して聞かれた留学の絶対条件は「お金」と「英語力」であり、これらをいかに準備できるかが重要なポイントになると語られた。一方で、研究員として留学する場合は、お金や英語もある程度重要ではあるが、むしろ自身の専門性を高めておくことが最重要であることが示唆されていた。さらに、多くの演者が留学の醍醐味を「海外から日本という国を客観的に見られること」にあるとし、このことが演者らの現在のプロフェッションに新たな可能性を生み出しているように感じられた。 近年の若い世代は「内向き志向」が強く、歯科を問わず日本人の海外留学者は減少の一途にあるというが、本会は100名を超える若手歯科医師が集まり、熱心にメモをとる姿が見られたことは、日本の歯科界にとって頼もしいことであると思われた。 なお、本会演者の有志らを中心に、「歯科留学コミュニティ」をFACEBOOK内に立ち上げ、歯科海外留学希望者への情報提供・交換を開始しているという。興味のある方は、FACEBOOK内で「歯科留学コミュニティ」で検索されたい。