2023年2月2日掲載
歯科技工の技術格差是正に貢献
歯科技工士・山本 眞氏が死去
山本氏は、1970年に愛歯技工専門学校卒業。1982年、陶材焼付鋳造冠の製作技術を体系的に解説した書籍『ザ・メタルセラミックス』(小社刊・絶版)を出版。英語版に翻訳されるなど、世界的ベストセラーとなった。1988年、歯科技工所「M.YAMAMOTO CERAMIST'S INC.」を開設。同年、第2回国際歯科技工学術大会にて、天然歯のエナメル質が有する視覚的効果、通称“オパール効果”を付与した陶材「オパール・ポーセレン」を発表した。
これらの業績が評価され、1991年、ハーバード大学歯学部補綴学教室にて特別講演。2002年、国際セラミック・シンポジウム第20回学術大会にて歯科技工士として世界初となる永年功労者賞受賞。2008年、第8回 DENTAL GO MEETING(イタリア)にてMaster Prize(功労賞)を受賞。そのほか、歯科用色彩計「シェードアイ」、歯科用デジタルカメラ「アイスペシャルシリーズ」(いずれも松風社)など、歯科技工に関連したさまざまな開発に携わり、その技術格差の是正に大きく貢献した。