社会|2024年7月16日掲載

「Dental Hygienists, the Center of Oral Health」をテーマに

International Symposium on Dental Hygiene 2024韓国・ソウルにおいて開催

International Symposium on Dental Hygiene 2024韓国・ソウルにおいて開催

 さる7月11日(木)から13日(土)までの3日間、COEX(韓国・ソウル)において、International Symposium on Dental Hygiene 2024(The International Federation of Dental Hygienists[IFDH]、The Korean Dental Hygienists Association主催)が開催された。

 今回で14回目を迎える本シンポジウム(ISDH)は国際歯科衛生士連盟(IFDH)によって2年おきに開催されている、歯科衛生士による国際シンポジウムである。1995年に東京で行われて以来、アジアでは29年ぶり2回目の開催ということで、開催国である韓国はもちろん、日本からも約180名の参加者が集った。

 今回は「Dental Hygienists, the Center of Oral Health」という大テーマのもと、「Collaboration」(協同)、「Optimization」(最適化)、「Reimagination」(新たな創造)、「Equality」(平等)の4つの小テーマをふまえて、招待演者による講演をはじめ、口演発表、ポスター発表が数多く行われた。このほか、ウェルカムレセプションやガラパーティーなどをつうじて、世界中から参集した歯科衛生士による交流も図られた。

 初日に行われた開会式では、IFDHに加盟している30か国の代表が国旗を掲げて入場する恒例のセレモニーが行われた。日本からは吉田直美氏(日本歯科衛生士会会長)が真っ赤な法被を着て登場。さながらオリンピックのような煌びやかな雰囲気に、会場は早くも熱気に包まれた。

 2日目には、サンスター財団とIFDHによる世界歯科衛生士賞授賞式が行われた。公衆衛生、臨床、アカデミア、アントレプレナー(起業家)、新人歯科衛生士、リサーチの計6部門が設けられており、それぞれすぐれた貢献をした歯科衛生士1名ずつに授与される。今回は、イタリアから3名、アメリカ、オランダ、韓国からそれぞれ1名が選ばれた。

 最終日には、藤原奈津美氏(徳島大大学院教授)が招待演者として登壇。「Basic research towards achieving evidence-based oral hygiene practice」と題して、口腔内細菌や義歯に付着するカンジダに対するMPCポリマーの抑制効果や、高齢者を対象とした口腔運動プログラムの効果についてそれぞれ基礎研究をもとに披露した。超高齢社会を迎えた日本ならではの取り組みに、参加者からの注目を集めた。

 また、閉会式では、ベスト口演発表賞とベストポスター発表賞の授賞式が行われた。世界中からエントリーされた演題から5名ずつ選ばれるもので、日本からは安達奈穂子氏(医歯大大学院助教)がベスト口演発表賞、三好早苗氏(広島県歯科衛生士会会長)がベストポスター発表賞をそれぞれ受賞した。

 なお、次回のISDHはきたる2026年7月9日(木)から11日(土)までの3日間、イタリア・ミラノで開催される予定。

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