社会|2024年7月16日掲載

「機能的マウスピース矯正装置のプラットフォーム化」をテーマに

第1回 機能的マウスピース矯正研究会学術大会開催

第1回 機能的マウスピース矯正研究会学術大会開催

 さる7月14日(日)、15日(月)の両日、オービック御堂筋ビル(大阪府)において、第1回 機能的マウスピース矯正研究会 学術大会―各メーカートップ講師9名が集結―(岡藤範正大会長、大塚 淳発起人)が、「機能的マウスピース矯正装置のプラットフォーム化」をテーマに、現地に約150名、オンデマンド配信申込約200名(7月15日時点)で盛大に開催された。

 本研究会は、小児のための1期矯正治療を強化すべく、それぞれの特徴をもって開発・発展を遂げた機能的マウスピース矯正装置のユーザーおよびメーカー各社が一堂に会し、垣根を越えて学びの場を広げることを目的としている。

 1日目の午前は、まず、馬場悠男氏(国立科学博物館名誉研究員)が「豊かすぎる環境が噛めない子供を育てる~日本人咀嚼器構造の変遷~」と題し、健全な咀嚼器構造をもっていた縄文人や古代エジプト人に学び、子供たちの咀嚼器を鍛えることを提案した。次に、関口一樹氏(埼玉県開業)が「小児不正咬合の予防的原因治療~負の連鎖を断ち切るオーソテイン~」と題し、講演を行った。

 午後は、金子和之氏(高知県開業)が「既製機能的矯正装置による予防矯正歯科治療の実際」、松井恭子氏(京都府開業)が「長期安定を目指す矯正治療~プレオルソを活用した口腔機能発育不全症への取り組み~」と題し、それぞれ1期矯正治療の重要性について講演を行った。

 2日目の午前は、まず、根津 崇氏、仲谷龍太郎氏(ともに神奈川県)が「当院における機能的マウスピースの臨床応用について」と題し、RickettsとGuginoが提唱するUnlockingの概念に基づくU Conceptの使用法について紹介した。次に、中村好一氏(佐賀県開業)が「当院におけるマウスピース型矯正装置と食育の取り組み」と題し、自医院と保育所での取り組みや各種矯正器具の選択と使用法などを発表した。

 午後は、文野弘信氏(東京都開業)が「不正咬合と不正機能におけるEFトレーナーの臨床応用」、宮坂乙美氏(歯科衛生士、中村歯科キッズデンタルパーク副院長)が「機能的マウスピース矯正治療において歯科衛生士にできること」と題し、それぞれ口腔機能診査や契約、子どもや養育者のモチベーションアップや継続方法についてそれぞれ講演を行った。

 なお、本学術大会では、1日目終了後の懇親会にて、演者、参加者、展示企業者らが、余興なども交えて大いに盛り上がりを見せていた。今後の本研究会の発展を期待させられた。

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