社会|2024年7月17日掲載

鈴木真名氏、山口文誉氏が講演

『乳頭再建』出版記念講演会が開催

『乳頭再建』出版記念講演会が開催

 さる7月15日(月)、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター(東京都)において、『乳頭再建』出版記念講演会が開催された。これは、今年2月に刊行された『乳頭再建-Papilla reconstruction-』(鈴木真名/山口文誉/髙橋雅仁:著、クインテッセンス出版刊)の出版を記念して開催されたもので、連休最終日にもかかわらず多くの参加者を集めた。

 当日は、髙橋氏(神奈川県勤務)の司会・進行の下、まず鈴木氏(東京都開業)が開会の挨拶に立ち、その後、午前・午後の2部構成にて行われた。

 まず、午前の部では山口氏(神奈川県開業)が登壇。歯間乳頭再建術の歴史的変遷を文献やイラストとともに紐解きながら、乳頭再建を成功に導くための5つのサージカルポイントを詳しく解説した。そして、書籍におけるメインの術式であり、鈴木氏が20年前から提唱しているIPAC (Interproximal Pouch Approach using CTG)テクニックの特徴や臨床での実際について、症例をとおして写真・イラスト・動画とともに詳細に紹介した。

 午後の部では、鈴木氏が登壇。冒頭、「乳頭」には歯冠が「天然歯」「ポンティック」「インプラント」の組み合わせで6パターン存在することを紹介。そして、それぞれの解剖学的特徴を考慮したうえで、どのようにアプローチすべきかを多くの症例をつうじて動画とともに解説した。「乳頭再建術は“できない”と以前までいわれていたが、昨今のマイクロスコープやマイクロインスツルメントの登場、そしてフラップデザインの進化などにより、“できない”から“難しいけれどできる”処置へとなりつつある」とまとめた。

 講演後には質疑応答が行われ、「結合組織移植片(CTG)のトリミングは?」「CTG設置時の縫合は?」「乳頭再建時の手術時間は?」といった多数の質問に対し、両氏は1つひとつていねいに回答。熱気に包まれたまま閉会した。

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