超高齢時代の歯科診療 2020年6月号掲載 第5回:アルツハイマー型認知症の特徴 その② 歯科医院での対応法について 後で読む アルツハイマー型は「身体症」ではなく「認知症」 アルツハイマー型認知症は、その名のとおり「認知症」であり「身体症」ではありません。その症状のメインは認知機能の障害であり、身体機能の障害はかなり進行するまでみられない、ということです。そのため歯科外来にも普通に(?)通院されます。また、アルツハイマー型認知症の大きな特徴として、病識(自分が病気であるという自覚)がなく、取り繕い(認知症であるということに気づかれないように振る舞う)がみられます。そのため、家族も気づかず、そのうえ「認知症であるは... 野原幹司 のはら・かんじ 大阪大学大学院歯学研究科 高次脳口腔機能学講座 顎口腔機能治療学教室 准教授 専門分野は、摂食嚥下障害、栄養障害、音声言語障害、睡眠時無呼吸症、口腔乾燥症 ※掲載中の情報は紙・誌面掲載時のものです。