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社会|2021年8月4日掲載

(一社)日本医工ものづくりコモンズ

田村文誉氏、小林隆太郎氏が歯科について講演

口腔健康管理についてアピールした小林隆太郎 氏(写真右下)。
口腔健康管理についてアピールした小林隆太郎 氏(写真右下)。
 6月24日(木)、第14回医工連携オンライン・ピッチ(日本医工ものづくりコモンズ、日刊工業新聞社共催)がオンラインにて開催された。今回は、医工連携に関する4題が披露されるなか、歯科からは田村文誉氏(日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック教授)、小林隆太郎氏(日本歯科医学会連合専務理事)が登壇した。

 田村氏は、「子どもの口腔機能の発達サポート―口腔機能発達不全症―」と題するテーマで講演を行い、平成30年度診療報酬改定において保険適用となった口腔機能発達不全症の現状と今後の展開について概説。口腔機能の基本的な考え方や発達に関するチェックポイントなどについてわかりやすく解説がなされるなか、口腔機能発達不全症の客観評価の現状と課題について言及。現時点では口唇閉鎖力検査のみが保険適用であり、検査機器が1種類しかないことや口頭指示が必要な検査であるなどの課題を挙げ、低年齢の小児にも実施できる客観評価の必要性から産業界への連携・協力をアピールした。

 次に小林氏より「『デンタルアップデート』~歯科医療、日本歯科医学会連合、歯科業界の展望~」と題するテーマで講演が行われた。氏は生涯を通じた歯科医療の役割について、口腔機能を維持することによる健康寿命の延伸や、口腔健康管理のさらなる周知と認識を広めるための国民への啓発活動などを紹介。また口腔局所だけをみるのではなく全身の健康を見据えた歯科医療の新潮流が到来していることを挙げ、製品開発を含めた歯科以外とのコラボレーションに期待を寄せた。