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社会|2022年5月5日掲載

クインテッセンス出版(株)

宮崎真至氏による第20回Webセミナーが開催

知覚過敏の発生メカニズムを詳説する宮崎 真至氏。
知覚過敏の発生メカニズムを詳説する宮崎 真至氏。
 3月16日(水)、宮崎真至氏(日本大学歯学部保存学教室修復学講座)によるWEBINAR #20「象牙質知覚過敏のScience&Art~今、わかっていること、いないこと、日常臨床でできること~」(クインテッセンス出版主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。本セミナーは「ザ・クインテッセンス」2022年1月号に掲載された同タイトル特集論文の内容をベースに行われた。

 宮崎氏は導入として歯の損耗(tooth wear)の原因となる酸蝕歯について言及した後、前半は主に象牙質知覚過敏の発生メカニズムについて解説。象牙質が刺激を受けることでTRPチャネルを活性化させた結果、細胞外からカルシウムイオン(Ca2+)の流入が起こり細胞内のATP濃度が上昇し、活性化したパネキシン(膜タンパク)から細胞外へATPを放出するメカニズムを供覧した。放出されたATPはP2X受容体と結合する細胞間シグナル伝達の機序を示すなど、痛みが生じるまでの過程を詳説した。

 後半は、知覚過敏の診査・診断から処置に至るまでをフローチャートにして解説。知覚過敏の作用機序は知覚の鈍麻や凝固による細胞封鎖、析出物による細管封鎖や物理的表面被覆に分類できると説明し、それぞれの作用機序を明示しながら、用途に合った知覚過敏抑制剤の使用を促した。

 講演後の質疑応答では、お勧めの歯磨剤や知覚過敏抑制剤を尋ねられた際に「ザ・クインテッセンス」2022年1月号の製品掲載ページを示し、知覚過敏の症状に応じて適切な製品を選択することを推奨した。

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