社会|2024年12月3日掲載

「歯科衛生学教育の多様性と可能性の探求 ~社会的ニーズに応えられる教育としての歯科衛生学の多様性と可能性を探る~」をテーマに

第15回日本歯科衛生教育学会総会・学術大会が開催

第15回日本歯科衛生教育学会総会・学術大会が開催

 さる11月30日(土)、12月1日(日)の両日、大阪歯科大学楠葉学舎講堂(大阪府)において、第15回日本歯科衛生教育学会総会・学術大会(糸田昌隆大会長、石川裕子理事長)が「歯科衛生学教育の多様性と可能性の探究 ~社会的ニーズに応えられる教育としての歯科衛生学の多様性と可能性を探る~」をテーマに開催された。

 なかでも1日目の教育講演Ⅰでは、西垣悦代氏(医師、関西医科大学教授)が「医療系学生のモチベーションとウェルビーイング:自律的な学生を育てる工夫」と題し登壇した。医学部の心理学教員として学生教育とメンタルケアにかかわってきた経験と氏の専門であるコーチングとポジティブ心理学の立場から、学生の自己肯定感とモチベーションを上げるために必要なことについて、近年注目されている非認知能力との関連も含めて紹介がなされた。その中で「自然災害なども含め、経済的、政治的、社会的にどうなるかわからない時代においては、将来生き抜くために自分で判断し行動する力が必要であり、なかでも特に大切なのが対人スキルと柔軟な発想や応用力である。そのうえで、自律的な学生を育てるためには、良い授業をすることよりもその前提となる学生の基盤を整えること、学生の成熟度に合わせたかかわり方・コミュニケーションの取り方が重要であり、この2つが整って初めて教授法が活きてくる」と強調した。

 その他にも特別講演やシンポジウム、パネルディスカッション、ランチョンセミナー、ポスター発表など多岐にわたるプログラムにて講演が行われ、盛会となった。

 なお、次回の第16回学術大会は、きたる2025年12月6日(土)、7日(日)の2日間、静岡県立大学小鹿キャンパス(静岡県)において、野口有紀大会長のもと開催予定。

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