社会|2025年4月1日掲載
「骨造成&インプラント審美」をテーマに約80名を集めて盛会となる
Club GP、2024年度年次総会を開催
さる3月30日(日)、アキバプラザ アキバホール(東京都)において、Club GP(佐藤琢也代表)2024年度年次総会が約80名を集め開催された。
Club GPは、2001年に包括的な知識と科学的根拠に基づいた手技の確立を目指した歯科医師の研鑽の場として創立され、国内外に歯科臨床技術の知見を発信するスタディグループへと発展してきた。現在は症例報告、症例検討、文献抄読、学会発表を中心として活動を行っている。
2024年度の年次総会は、「骨造成&インプラント審美」をテーマとし、副題に「世界最高レベルを知る:The Best of the Best―至極の臨床例と最新テクニック―」と銘打ち、講師として本テーマにおける第一人者である石川知弘氏(静岡県開業)を招聘して開催された。
本会の東京支部長でもある山中隆平氏(東京都開業)が司会進行を務めるなか、午前は佐藤氏が登壇し「低侵襲手術によるインプラント―骨造成術の最前線」の演題で講演を行った。マイクロサージェリーに定評のある佐藤氏らしく手術動画をふんだんに用いて、前歯部の抜歯即時埋入から動的ナビゲーションシステムを使用したインプラント埋入、インプラント周囲炎に対する再建的な外科治療、ソーセージテクニックによるGBR(guided bone regeneration)、上顎洞底挙上術まで、実に幅広い骨造成の術式を供覧した。
昼食を挟み、午後は石川氏が「再建的なインプラント周囲組織マネジメント」の演題で講演を行った。昨年出版された自身初の単著『硬・軟組織マネジメント大全』をベースに、GBR時に用いる各種メンブレンおよび骨補填材について膨大な文献と自身の症例を提示しながら考察した。後半にはインプラント周囲の乳頭組織再建にフォーカスを当て、インプラントの埋入ポジションと軟組織を造成する唇口蓋的位置の関係性にもふれ、「最終的な軟組織マネジメントを見越してGBRを行う必要がある」と強調した。
最後に、演者2名と会場からの質問で構成されるディスカッションが行われ、メンブレンの使い分けやその固定方法などの議論が深められ、盛会裏に幕を閉じた。